「主役は吉沢亮クン」キングダム じきょうさんの映画レビュー(感想・評価)
主役は吉沢亮クン
近年、まれに見る大作という触れ込みだったので、劇場で見たかったけど、仕事の都合で、見られるようになったときは遅い時間になってしまっていた残念。テレビ初放送で視聴。
原作は、ちょっとくどい画風のせいで手にとったことはなかった。
映画の方は、三国志やレッドクリフ、バーフバリの一大叙事詩をイメージして期待したが・・・。
漫画を見ていないせいか、全体的に軽さや嘘臭さ、映画的な大見栄等々、2,5次元のチャンバラ舞台の印象。
日本映画にありがちな「戦闘中の語り」「コテンパンにやられてからの復讐」プロレスやん?
最後の強敵とのタイマン。立ち上がれないほどのダメージなのに、なぜあの力が出せる?相手はどうしてとどめを刺す前に溜める?どうして周りのやつ(特に橋本環奈)が黙ってみてる?天は吹き矢を吹かんかい。その一瞬のスキをつけよ。
やはり、申し訳ないけど、山崎賢人は発声からやり直すべきだ。チャラチャラと大将軍になる男だとわめいているが、ルフィほど心には響かないんだよ。この映画の1番の弱点。
吉沢亮クンは最初から最後までカッコよかった!
彼は、タヒぬべきだし、兵士を鼓舞する力のある声を出せるし、表情もクールで熱い!男が惚れる男。彼ならダー子だって裏切ったりしないさ。ダー子きれいだった。めっちゃ強いし・・・。
大沢たかおは何なん?振り切った演技が素晴らしいけど、マンガ的な誇張が過ぎるかなあ?
本郷奏多クンはああ言う役合ってるねえ。口曲がってるし、ボコにされてる表情もいい。卑劣、薄情、若手であれくらい悪役やれるのは彼くらいなものだ。素晴らしい!
全体的には、いみじくも最後に本郷奏多クンをボコにする前に言っていたように壮大な「兄弟げんか」。そこから同盟、統一、中国の覇者なんて方向は突飛と言える。そこに説得力がないのが本の弱さだと思う。監督は頑張ってたと思う。ワイヤ使いすぎてマヒしてると思うけど、同じワイヤー使ってもバーフバリは無理がなく(優雅とも言える)、KINGDOMはヒドイ。これはアクション担当スタッフの練度だと思うなあ。
続編作るみたいだけど、ジョジョ(駄作)のように、ヤンキーしゃべりが直らない限り、期待はできない。誰か鍛えてやれよ。