「それはそれで、これはこれで」映画 ゆるキャン△ Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
それはそれで、これはこれで
◉緩いが、強い意志
クールな割り切りではなくて、仕事もキャンプも、どちらも緩やかに頑張ればいい。なでしこ・千明・リン・あおい・恵那5人の女子が醸し出す、今までも、たぶんこれからも続く息の長いパワーに魅了されました。見せつけない努力は魅力的です。
職場での責任が大きな障壁になってキャンプ場から撤退するメンバーも、人間関係に悩んで身動きとれなくなるメンバーも出ない。
そしてメンバーを大切にしながらも、独り言や対話も大切にしていた。「私たちの火」はきっと「私独りの火」でもあったかなと思います。
◉現実は背景
どのタイミングで、社会人としてのストレスや苦労、実生活とキャンプ場作りとのせめぎ合いが、ストーリーの中に現れるかと思っていましたが、穏やかで優しい夜景が最後まで続いた。
とは言え、5人の女子も余裕綽々の感じは見せない。そりゃあ、記事の立案から取材計画、記事の校正・アップまでやっていたら、リンにとってキャンプ場の作業までやるのは至難の業です。両立させているのは、シネマだからと言ってしまえば、身も蓋もないですが……
でも、長い目で目標を目指すならば、そうした両立を叶える努力が必要だし、何とかなるでしょう。土器が土中から顔を出しても、乗り切れる。
キャンプ場作りと言う夢を前面に押し出して、現実はそっと夢で包んで背景にしていた作品だったと思います。
笑うと本当に漫画顔になる女子たちが、素敵だった。
取りあえず動き始めたキャンプ場の管理は、やはり観光推進機構にいる千明の仕事なんでしょうね。
コメント・共感ありがとうございます♪
若いからこそ出来ることってありますものね。
まず体力があること。
「現実はそっと夢に包んで」
ほんとにですね。
ゆるーい心地よさがぬるま湯とは違う・・・
そこが素敵でした。