「親友と相棒」靴ひも はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
親友と相棒
珍しいイスラエル映画で評判も良かったので行ってみました。
母親の急死によって発達障害のある息子ガディと暮らすことになった自動車整備会社を営む父ルーベン。
掃除のチャンピオンで自称歌手のガディ36才。なにかとマイルールの多いガディに振り回されるルーベン。会社のこと、自らの体のこと、正直面倒を見きれない。疎ましくさえ思う日々。
しかし一緒に暮らす内に不思議な魅力に気付いてゆく。その純粋さ、明るさ、そして自分が負わせてしまった深い心の傷。
30数年の時を経て父として息子に向き合ってゆく。
王道の物語のようで一味違ったラストシーンに思わず涙。一見シュールにも感じるけど味わい深いエンディングだった。
誰だってどこか欠けている。
完璧な人間なんていない。
必要ならサポートを受ければいいし、自分が手を差し伸べてもいい。
ガディにとってルーベンは親友。
ルーベンにとってガディは相棒。
笑えて、泣けて、たくさんの愛に溢れた素敵な映画でした。
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