カーマイン・ストリート・ギターのレビュー・感想・評価
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これを観ると、伝説のギター店に行ってみたくなること間違いなし
グリニッジビレッジにあるお店の柔らかい空気感や、凄腕ギタリストたちが恍惚の表情でギターを見つめる姿に、映画を観ながらとめどない幸福感が沸き起こった。ここは解体された建物の廃材を使ってギターを製作する伝説のお店。今日も多くのお客さんが訪れる中、店主と見習い店員が作り上げる名品の数々は、さながらNYという街が歩んできた歴史の生き証人のようにも見えてくる。
ドキュメンタリーだが、その間合いはどこか劇映画のようにも見える。なんだろう、このジャームッシュ映画っぽいふわふわした感じは・・・と思いを巡らせていると、スクリーンにまさにそのジャームッシュの顔が映し出されたので驚いた。彼もこの店を愛する一人で、今回のロン・マン監督にこの店を紹介したのも彼だったそう。
この小さな店が、歴史と文化を繋ぎ、さらに人と人とを繋いで小さな輝きを放ち続ける姿はずっと観ていられる。ここにはそんな不思議な磁力がある。
ジム・ジャームッシュが突然!でもネー!
日本は木材の国。1850年以前の建物は沢山建っているはずだ。
つまり、古い物が良い音が出ると言うなら、日本でこそ廃材ギターの職人が出ても良いと感じた。
ここでは平板の木材からエレキギターを作る所だけ映しているが、周りを取り巻いている商品の半分が、薄板をはって箱を作ったギターである。
はたして、どちらの音色が良いのか?手間と経費を考えて、平板エレキギターの方を優先して作っているのだと思う。
良い音を追求する職人である事は認める。その職人が、平板エレキギターの創造にこだわるのは、アンプを通せば、箱型ギターよりも良い音が出るか、同等の同種の音が出るのだと思う。しかし、厳密に言えば、現在の技術力をもっても、箱型のギターの方が良い音が出るのではないだろうか?
だから、販売している訳だし。
ジム・ジャームッシュが突然!でも。
黒人のお客さんが1人だけって何か意味があるのか?
多分、経済的な理由だろうな。
廃材だけれども歴史的な付加価値を価格に反映させて利益にしている。廃材だけどもね。資本主義的マジックだ!!
追記
ここで弾くエレキギターの音が良く聞こえるのは、映画で使う録音用のアンプを通して映画に直接取り入りているから。
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