三人の夫のレビュー・感想・評価
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どうしてこのストーリーと脚本で映画化しようとしたのか 理解に苦しむ。 陈果と言えば著名な監督で、 有名な作品も多数あると思うのだが。 中国国内やアジアの映画祭で多くの賞を 取ったのも理解できない。
動画配信で映画「三人の夫」を見た。
劇場公開日:2019年7月12日
2018年製作/101分/R15+/香港
原題:三夫 Three Husbands
配給:ファインフィルムズ
曾美慧孜
陈湛文
陈万雷
麦强
邓月平
陈果監督
言語は広東語。
小妹は異常な性欲を持つ女性。
いろいろな理由で夫が3人いた。
詳しくは書かない。
序盤は3番目の夫とのなりそめを描いている。
中盤まではその後の展開を期待するストーリーだと思うが、
終盤はグダグダになったと思った。
どうしてこのストーリーと脚本で映画化しようとしたのか
理解に苦しむ。
陈果と言えば著名な監督で、
有名な作品も多数あると思うのだが。
中国国内やアジアの映画祭で多くの賞を
取ったのも理解できない。
満足度は5点満点で2点☆☆です。
性欲の強さに共感した
満たされない性欲に対する苦しみに共感した。私は病気ではないし、本当にそんな病気があるのかわからないが、苦しみはわかる。涙が溢れ、嗚咽が止まらなかった。私は、3人の夫たちには愛があると思った。
、、、、、
内容的には不愉快、気色悪い👎自分の娘ムイと近親相姦で子供まで産ませる。自分より年上の男に金目当てで嫁がせる。その男もムイの性欲の強さを持て余し、売春させる。そして新しい男に嫁がせる。その男もムイの性欲のつよさを持て余し、父親と元夫と3人でムイに売春させる。男たちがクズすぎる。3人が仲良くなっていくのも信じられない。
アワビ、パパイヤ、金魚の描き方、使い方が、、、気持ち悪い👎
ただ、ムイの肌の白さ、金魚の赤、プラスチックのボールの淡い黄色やピンクの色の使い方が綺麗。
何一つ理解できないし、したくもないが、ムイを演じた女優、クロエ・マーヤンが凄い!この役の為に太ったとの事。確かにこの映画にはあの体型がいいんだろう。それに、知的障害のある設定のようで、表情や態度、話し方、とにかく独特で、、、とにかく凄い。クロエ・マーヤンの別の映画を観てみたい!
とんでもなく・・・面白い
船上売春婦のムイは老父と老夫と一緒に暮らしているが、性欲が異常なほど強く、一人や二人では物足りない。
そんなムイに惚れた若い男が結婚しようと連れ出すが、この性欲には勝てず、二人で船に戻ってくる。
この性欲は病気だとわかるが、治す方法が・・・。
とんでもない映画だけど面白い。
香港の底辺の生活を性でコーティングした秀作
精神障害なのかまともに話すこともできず、動物の如く強い性欲をもつムイ。彼女を演じたクロエ・マーヤンの存在感が圧倒的だった。
年老いた漁師の夫と小さな漁船で暮らすムイ。彼女には乳児がいたが、どうやら父親の子供のようだ。父と夫はムイに船の上で客をとらせ金を稼ぐ。客の青年と結婚し陸の生活を体験するも、彼だけでは満足できず、船に戻り客を取り続けた。
すぐに「岬の兄妹」を思ったがテイストはまったく異なる。むしろジャ・ジャンクーの「帰れない二人」とラース・フォン・トリアーの「ニンフォマニアック」を足して二で割った感じ。
やりまくっても決して満たされることのないムイ。港を追い出され海の上を彷徨うムイと三人の夫たちに行き場所はあるのだろうか。
なかなかのハードルの高さ
性欲をもてあます娼婦と、彼らの周りにいる「3人の夫」の物語。
もう少し文学的でエロい話と映像を想像していたが、思った以上にハチャメチャで胸くそ悪くて、難解だった。
思わせぶりな伏線らしきシーンがあったり、変わった演出があったり、深読みをしないといけないのか?という気になってしまう。香港の女性、人魚伝説、モノクロへの転換、そしてラスト。色々と考えてしまうが、大した深みはなさそうだから困る。
主人公?ムイの肉感あふれるセックスシーンは特段エロくはないし、彼女とする客たちがしかけてくるプレイも気持ち悪い。彼女はかわいい、エロいという設定なのか。文化の違いを感じた。
生臭い
ほとんどのお客さんたら男ばかり。
ハゲたおじさんも多かった。
画面から漂う生臭さと、劇場の雰囲気とで
なんとも言えぬ気分。
エロいなぁ。あの主人公。
赤ちゃんもインパクト大でした。
隣の男性は、かなり早い段階から爆睡状態でしたが。
私としては
寝られるような心地よさはなかったな。
生臭いよ。
マナティ
肉体の疼きに取り憑かれて呻き叫ぶムイも、そんな彼女にむしゃぶりつき夢中で腰を振る男達も、誰もが気持ち悪い。
とはいえ観ているうちに、ふくよかな肉付きとスベスベもちもちの白肌、無数の男にのしかかられているとは思えないほどの綺麗なその身体にはちょっと触れてみたいとも思った。
ムイで客を取る二人の老人、まさかの関係図にたまげた。吐き気がする。
矛盾した純情を持つ三人目の夫、メガネはちょっとかわいいけどやっぱり気持ち悪い。
しかし極端な嫌悪感はなぜかだんだん高揚に変わっていき、この人たちを見守っていたい気にもなってくる。
稼いだ金をギャンブルに溶かし、貧しい生活にボロボロで衛生環境の悪い小船の生活。
その割には大きい魚や貝の美味しそうな料理を食べ(海に住んでるから最低限は獲れる)、客を取るムイは気持ち良さそうで、客はもちろん大満足。
とにかく悲壮感や苦労感が無くて、不思議なバランスを保っている。
同情する気にも忌み嫌う気にもなれない。
真顔感のあるリアルなタッチのくせに所々で小ボケをかましてくるので、フッと気の抜けた笑いをこぼしてしまう。
ヘッドフォンで耳を塞ぐお婆ちゃんと赤ちゃん、鰻のくだりと切られた腕のくだりはだいぶ面白い。
アワビやパパイヤなどあからさまな表現をする反面、分かりづらくて理解に苦しむ点も多かった。
色味を失ってモノクロになる意味も、終盤に暴走するムイの行動の意味も、どうしても推し量れない。
そもそも最初からこの映画内で起こることや登場人物に対しての移入がどうしても出来なくて、人間観察をするような心持ちで鑑賞していたので。
最後に神格化的な演出もどうも合わない。
理解の範疇に入らない人間なのは確かだけど、もっと俗っぽく扱ってくれる方が好み。
映画自体がムイを持て余しているような印象も受けた。そんなことないんだろうけどね。
軽度の障害持ちなのかまともに話せないムイ。
その疼きは「性欲」というレベルにすらなっていないように思える。
人の持つ原始的な三大欲求よりももっともっと原始的で、まだ形になれていないような。
それが何だと言われると分からなくなるんだけど、人寂しさとか性欲とか肉欲と表現するのはイマイチしっくり来ない。
何を考えているのかわからないままただ快楽を貪る姿はなかなかインパクトが強く、異種の生き物にすら見えてくる。
かなり失礼な言い方になるけど、だんだん彼女が可愛い顔した豚かマナティに見えてきて仕方なかった。
人魚の正体はマナティだって言うじゃない。
昔の漁師がマナティを人の女の代わりにした話なんて、メガネが力説していた人魚伝説そのものじゃない。呪いはなんだか知らないけど。
その性質も少し似ている。マナティの雌には数多の雄がまとわりついて来るらしい。
それを全部受け入れるのがムイなんだろう。
変態的なプレイが多く出てきて、思わず身が強張った。
金魚のシーンは結構ヤバい。
いやそれ、後でどうするの…?中で腐ったりしてたらめちゃくちゃ面白いな。
パパイヤが一番エロかった。
鑑賞後、ものすごい疲労感と空腹感に襲われた。
鮑とパパイヤ
『ハリウッド・ホンコン』以来、十数年ぶりにフルーツ・チャン監督の映画を観ました。
自閉症?らしき女性に身内が売春をさせているという設定に『岬の兄妹』を思い出しました。ただ、『岬の兄妹』のように貧困を浮き彫りにするような深刻さはありません。作中で語られる人魚伝説と主人公ムイが重ね合わされるように、どこか寓話的です。『ハリウッド・ホンコン』の主人公の女性も現実に存在していたか分からないような描かれ方で寓話的だったし、そういう意味で『ドリアン・ドリアン』『ハリウッド・ホンコン』と一連の作品といえると思います。
しかし、これまでのフルーツ・チャン作品と違うのは、性描写が多用されるところです。そしてこの性描写が今作の一番の見どころだと思います。主人公ムイを演じるクロエ・マーヤンの肉厚な身体がインパクト大です。その他にも、鮑がうねっているシーン(しかも冒頭)やパパイヤをいじくっているシーンなどエロく映像として衝撃的です。
ただ、この映画はエロいだけではなく、これまでの作品と同様、香港について監督の思いが表現されています。人魚伝説を求めて島に行くあたりから、 映像がセピアっぽくなり、最終的に白黒になり、そして最後はムイが羽織る布だけが赤くうつります。赤は香港を象徴する色だし、『ハリウッド・ホンコン』で主人公を香港の象徴として描いていたのと同じように、今作でも主人公ムイは香港の象徴として描かれているように思います。
監督にとって現在の香港は娼婦のように他国から扱われているという思いがあるのでしょうか。
久しぶりにフルーツ・チャン監督の新作を観ましたが、これまでどおりの監督らしさもありつつ、映像的に新しさも加わって良い作品でした。
生を感じる。
香港の街並み、雑踏、そこに集う人たちを観ていると、得も言われぬ閉塞感を感じる。その閉塞感をぬぐい去ろうと喘ぐ、ひらすら喘ぐムイ。このまま大陸に吸収されていくのか、それとも自由な香港に戻るのか、香港の今を下から目線で描写していく佳作。なぜ本土では上映できないと監督自らが公言する作品を創り出したのか、今の香港の、中国における微妙な立ち位置がみて取れる。
美しいものは大抵真実ではない
香港映画というと、やはりジャッキーチェンを筆頭としたカンフー映画と思うのはかなり時代錯誤なのだろう。しかしその映像的テンポの良さは脈々と受け継がれているのが懐かしく感じる。
今作品、日本で言うと上野オークラ劇場でかかるような作品を、もっと制作費を掛けて撮られたというイメージである。濡れ場があれば後は制作陣の理念を存分に発揮して良いという鉄の掟の基、作られる作品として、懐かしいATGの匂いを漂わせてのテイストとの共通項を強く感じる作品である。その真髄は『逞しさ』。これはもう日本では化石化している概念が、相変わらず中国ではイズムとして持っている力強さを堂々と表現した内容であった。
特に主演のクロエ・マーヤンの文字通りの体当たり演技は、ストーリーの求心力を一手に引き受けての力強さを十二分に感じられた。以前レビューを書いたオークラ作品の豊満な女優が中々いない中でやっと見付けたAV女優の件をアップしたが、この女優は当たり前の様に遙か上位のレベルでの演技力でグイグイと観客をのめりこませる。
ストーリーそのものはドラマティックさとしての抑揚よりも、置かれている状況の足掻きを淡々と流すことに始終しているのだが、その虚無感も含めて、考えさせられるものがある。セックス依存症としての病状ではなく、ファンタジーに近いエロ漫画的要素を押し出しながら、倫理観を超えて行かざるを得ない現代社会の現実をこれでもかと表現していることに、痛々しさを十二分に感じ取れる。
要所要所に、ブラックジョークを織り交ぜるのもオークラ映画的なので、自分的には概視感は否めないが、観たことがない人が観れば新鮮なのだろう。
かなりの部分で、今作のエネルギッシュなバイタリティを叩き付けるパワーを感じさせる映画はあまりないと思うのだが、そのしぶとさに改めて敬意を表したい、そんな作品である。
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