「月山氏!!!」東京喰種 トーキョーグール【S】 と・みざわTAKECHIさんの映画レビュー(感想・評価)
月山氏!!!
(劇場版前作鑑賞済、原作とアニメは途中リタイアしたのでキャラ等の詳しいことはあまりわかっていません)
(やや長文です)
「嗅覚」は生きるものにとって非常に大事だと思う。認知症の特徴の一つににおいがわからなくなるというのがあるくらい。自分も、例えば仕事中にものすごい香水をつけた人が近くに来て、その香りがキライなものだった場合もう我慢できず、頭痛と吐き気が起きてしまう。
そして嗅覚が食欲およびその人の感性や人間性に多大な影響を与えるというのは周知の事実・・・・
なんて前置きはおいといて(笑)
月山習という人間、もとい喰種は並外れた嗅覚をもち、それゆえにあらゆるものに美を追求し感性も豊かである。そしてそれがもう変態の域。
月山についてはアニメでちょっと見ただけなのでどれくらい原作を踏襲しているかはわからないが、ひとりの映画のキャラクターとして松田翔太さんは素晴らしかったと思う。
いや~なんてったって一番は「カネキ君の血がついたハンカチを嗅ぐシーン」でしょう。見ていた自分は『うわ~~やだ~~ヘンタイ~~~でもすごい~~~キライじゃない~~~~(はーと)』でした(笑)
前回はカネキ君が「喰種と人間とのハーフとして悩み苦しむ」ことがテーマのひとつだったと思うんだけど、今回はハーフであることの意味がしっかり描けていなかったのではないか。なぜに月山氏があんなに悶えるほどの「いいニオイ」であるのか。それは人間とのハーフであるから。それがどういう意味があるのか、もう少し掘り下げてほしかった。それとレストランでカネキ君の眼帯が外されて月山氏が「赫眼ッッッ・・・・・!!!」とまたしても異常に興味を示したけれどその意味もはっきりしなかった。
カネキ君がハーフであることが役に立つ一番重要な場面。死にかけたトーカが復活するためにカネキ君の肩にかぶりつくあのシーンだけど、あれはそれなりに意味がわかっていたから良しとしよう。ただ感動的なシーンなのにやっぱりちょっと映像が弱かったかな。
やっぱり、せっかく「ハーフ」なんだからそれを生かした技とか設定とかに活かしてほしかったと思う。トーカとのシーン以外にも。
自分的に一番震えたのはやっぱり「ブラック・レイン」へのオマージュのシーンでしょう。あれはやっぱり狙ったのかな・・・狙ったんでしょうね。
お芝居でナマで見た松田龍平さんは横顔がもろ優作さんでした。そして次男はりっぱな変態になってくれました(おい)
真剣佑くんの扱いがよくわからなかった(原作をよく知らないので・・・)。最初に出てきた、ボロファッションをまとってCCGにガサ入れの指示を出した男がそうだったのかな?
そして「ピエロ」については次回もっとどんな奴らなのかはっきりするのかな?これも知りたかった。そしてヨモさんただのパシリ(笑)もっとかっこいいヨモさんにして欲しいわ~。
映画は続編があると思うけど、自分のように「原作があまりにグロいのでリタイアしてしまった者」にもわかりやすいように作って欲しいというのはわがままでしょうかね?