「最高の映画でした」ヲタクに恋は難しい ネコのオォン返しさんの映画レビュー(感想・評価)
最高の映画でした
原作読書済みアニメ未視聴です。
原作も大変面白かった本作品ですが、映画ではさらに磨きがかかっており、和製版ラ・ラ・ランドといって差支えのないクオリティに仕上がっています。
冒頭の佐野二郎さんによる長ったらしい特に笑い所も無い講習会シーンは、商工会議所などで開かれるしょうもない講習を彷彿とさせ、思わず吹き出してしまいました。
主人公の桃瀬成美(高畑充希)は漫画以上にオバーリアクションな腐女子というキャラになっており、自らもオタクながら「オタクはキモイから無理」と無神経に言い放つという、オタクに対するアンチテーゼ的な役割を立派に果たしており、作品に厚みを持たせています。
斎藤工演じる樺倉太郎は、漫画では見た目は粗暴だが、思いやりがあり隠れオタクな頼れる兄貴分キャラでしたが、映画版では酒に弱いパワハラクソ上司というこれまた現代的なキャラクターに仕上がっています。
漫画版の主要キャラ二藤宏嵩(山崎健斗)、小柳花子(菜々緒)、映画オリジナルキャラの坂本信二(賀来賢人)は特に言う事がないほど印象が薄く、二回目の視聴でようやく主要キャラだと認識することができました。
特に二藤宏嵩役の山崎健斗はクールと棒読みを読み間違えたかのような演技力を発揮しており、ドキュメンタリーを見ていると錯覚してしまうかの様な素人くさい芝居を楽しむことができます。
賛否両論のミュージカルシーンですが、眠気を覚ますのにぴったりのタイミングで挟まれるため、映画視聴中のスヌーズ機能として立派に役立っています。
総評として、
・高畑充希のOL姿がかわいかった+1点
・コスプレイヤーが集合するシーンで
自分の知っているキャラを探す「動画版ウォーリーを探せ」ができる+1点
・オタク特有の早口しゃべりシーンでニコニコ動画風の弾幕が流れる+1点
・おそらく原作を見ていないにもかかわらずここまでの形に仕上げている+1点
・ED前に「残酷な天使のテーゼ」風の替え歌を流す薄ら寒い演出を映画で行った+1点
合計で-5億点です。
本レビューサイトではマイナスがなかったので星5にしました。後悔はありません。