「あらゆる意味で低品質な作品」ヲタクに恋は難しい ゆにさんの映画レビュー(感想・評価)
あらゆる意味で低品質な作品
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コスプレ感と漫画的表現をそのまま実写に落とし込んだようなドギツイ演技が気にはなるが、役者自体はこの手の作品ではマシな方だろう。キャスティングも悪くはない。
しかしストーリーと演出は極めて劣悪である。
「原作と別物として見れば楽しめる」という域にすら達していない。
オタクカルチャーの描き方は極めて稚拙で見るべきところはないが、これはさしたる問題ではない。この作品で最も問題で苦痛なのはミュージカルパートである。
とにかくミュージカルパートの数が多い上に一本一本が長く、その上ストーリーの一部として成り立っていない(ミュージカルパートを取り除いても話が成立してしまう)ので歌が始まる度にストーリーがストップして非常にテンポが悪い。
役者の歌唱自体はなかなか上手なのだが、クリーン過ぎて別撮りが丸分かり。ライブ感皆無で映像と音楽が噛み合わずに浮いてしまっているという有様。
総じて誰向けなのか分からない作品だが、オタクカルチャーに精通している者、それなりの本数映画を観ている者、ミュージカルファン、原作ファンなどは見るべきではないだろう。
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