「時間の無駄」ヲタクに恋は難しい 四宮さんの映画レビュー(感想・評価)
時間の無駄
酷評で申し訳ないと思いますが、こちらもお金と時間をつかって観たので書かせていただきます。
つまらない映画でした。退屈で帰りたかったです。
原作未読の自分が憤りを感じるくらいです。原作ファンの方の心情は想像を絶するものでしょう。原作知らなければ楽しめるかも?どころの話じゃない。お金と時間と足を使って映画を見に来る人をバカにしているレベルです……
いいところといえばキャストが豪華ってくらいでしょうか。キャストすごいだけの映画未満の映像です。いいところもありましたがそれを凌駕する意味不明映像でした
まずなんでミュージカルなんでしょうか…
他の実写化コンテンツのように、歌って踊れば受けると思ったんでしょうか。ミュージカルにすることで、どういったメリットがあったんでしょうか。なぜわざわざ選んだ手法がこんなに中途半端なんでしょうか。
ミュージカルにしても、漫画実写化にしても、何もかも中途半端でした。ギャグは俳優頼みでタイミング悪い、キュンとくる要素も薄い。どうしてこうなった?
どれかが突き抜けていたらこんなに文句は言いません。何も噛み合ってません。何を楽しめばいいのかわからず退屈で無駄に時間とお金を浪費しました。
以下は帰りたくなった理由です。
歌が長い。歌詞に中身がなく尺取った割にストーリーが全く進みません。いちいち長々歌うのでテンポが悪い。
感情の動きを歌で表現してるつもりなのかわかりませんが、歌詞は同じ事の繰り返し。歌がいつ終わるのかだけが気になり、何歌ってるのか頭に入りませんでした。歌詞にストーリー性もオタクならでは的なウィットもなし。その時間芝居してくれませんかと思いました。その方が人物の感情の動きがわかります。
渋谷のミュージカルがよくわからなくて目が点になりました。それよりか成美のBL妄想をミュージカルで歌わせた方がマシだったのでは。歌を入れ込むタイミングが悪いというか、ミュージカル映画をよく見るわけじゃないですが、テンポの悪さはわかりました。歌が流れるたびにまたかよ…とうんざりしました。
進行はこの変な歌に頼ってるので、人物に感情移入できないまま、よくわからず映画が終了しました。歌を入れるタイミングの悪さが影響してシーンのひとつひとつが何ひとつ噛み合ってないように見える。
メインは主人公2人の恋愛なんでしょうが…ぜんぜん二人が惹かれ合う内容がありませんでした。成海は宏嵩が好きなのか、単に居心地いいだけなのか、意味がわからないし、誠意がない。何映画なんですかね。最後までわかりませんでした
高畑充希さんはさすがの歌の上手さで素晴らしかったです。そのおかげで我慢できました。
あとは、オタクを馬鹿にしたような、表面上のノリだけの雑な「ネタ」が散りばめられていて、寒々しかったです。これも長いし、なんか一昔前のオタクって感じ。
そもそも主人公の成美の性格言動がオタク以前に社会人としてどうかと…痛々しくて観ていられませんでした。
これで中途採用なのか?社会人1日目でなく?公私混同甚だしく人間性に疑問を感じます。自身も隠れオタクですが、こんな隠れオタク見たことないです。正直腹が立ちました。
宏嵩が惹かれる理由がわからない。原作の成美がどんなパーソナリティか存じませんが、こんな描かれ方をして、オタクを知らない方が観てどんなイメージを抱くんでしょう…オタクにさらなる偏見が生まれないか心配です。
ネットスラングやオタク的言い回し、視覚表現がたくさん出てきましたが、注釈もなく画面が盛り上がってるだけで、わからない人はわからないでしょう。オタクじゃない人がどうやって意味不明な時間をやり過ごしたのか気になります。
俳優さんが歌って踊るのを観に行っただけでした。
関わって名を汚された方は少なくないと思います。