劇場公開日 2019年3月1日

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「人種差別」グリーンブック アンディぴっとさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5人種差別

2020年5月10日
iPhoneアプリから投稿

 黒人の天才ピアニスト、ドクターシャーリーと失業してツアーに運転手として同行することになったイタリア人のトニー。シャーリーは演奏先で歓迎はされるものの、白人と同じトイレを使わせてもらえなかったり、同じレストランで食事することを断られたり、控室も倉庫だったりと辛い差別をうける。
 凄く悔しいはずなのにぐっと堪え、プライドを保ち、心ない白人よりも遙かに紳士なのである。シャーリーは人種差別もあるが、同性愛者(実在のシャーリーはどうなのか?)の様で、それでも差別を受けてしまう。当時はまた同性愛にも理解はなかっただろうから辛かっただろう。
 最後の演奏先のホテルでのレストランのシーン、演奏せずに帰ることを決めた時、慌てふためく支配人を見て黒人のウエイターが笑っていたが、スカッとしていたんだろうな。トニーも以前なら支配人を殴っただろうがぐっと堪えた、成長しました。家に修理に来た黒人の使ったコップを嫌がって捨てていたのに、シャーリーと行動を共にする中で、色々と学んだのだろう。
 途中で車が故障し、トニーが車を修理している間、シャーリーは中で待っている。少し車外に出たところを農作業をしていた黒人が手を止め見ている、トニーにドアを開けてもらい乗り込み発進するまで見ている。あのシーンが印象深い。
 アカデミー賞受賞、納得のとても良い映画でした。

アンディぴっと