「浅すぎて見え見え」十二人の死にたい子どもたち 生きる侍さんの映画レビュー(感想・評価)
浅すぎて見え見え
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何も前もって詳細を調べて見たわけではないので、しょうがないが、このタイトルとシナリオを見た時、勝手に自殺未遂の子供達を一つの部屋に連行して自殺動機を無くす映画かと思っていた。なのに実際見てみると皆自分の意思で集団自殺をしようとする謎でしかない状況に唖然した。実際、自殺するときは自分の消極的な思考に支配され他に頼ろうとはしないのにわざわざ同じ想いのある人と一緒に死にたいなんてありえない(もし自分が自殺するとしたら一人が良い)。この十二人の中で一番集団で死ぬことに対して理をなしているのはアンリだけであるだろう。社会に対して訴える為に未成年が集団自決し、自殺多き社会に改善を求める。これこそが集団自決の利点であるのに他はただ単に個々の理由でなぜ皆と死ぬ理由を答えていない。
最後の皆が自殺動機を改め生きることを選ぶシーンもタイトルの12人の怒れる男のオマージュから分かるように最初は多数の人が片一方の意見に固着していたが話し合いの最後に少数派であった人の意見に全員賛成するシナリオは見る前から予想つき全く裏切られることもない実につまらない映画である。
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