「死にたい→ →生きたい」十二人の死にたい子どもたち やきすこぶさんの映画レビュー(感想・評価)
死にたい→ →生きたい
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死にたい→生きたい
この映画の場合、もうワンクッション入りますよね。
死にたい→生きて欲しい→生きたい
この映画、ほぼ会話劇ですよね。ぽんぽんぽんぽん台詞が飛び交い、最後まで見入っちゃいました。
その会話の中で、彼らの事が徐々にわかってきて、死にたい理由も明かされてきます。
ですが、そんなことなら、逆にそんな苦労をしてるからこそ、生きて欲しいと思っちゃうんですよね。
それから、謎解きの要素があった事で、彼らの行動も見られました。
行動から人柄も見えてきます。
例えば、7番のアンリ、ぎこちなく車椅子を押す12番ユキを見つけた時、わざわざ助けに向かいました。
そんな彼女の行動力を見たら、生きて欲しいと思いませんか?
又、ユキの告白の後に皆で声を掛けるシーン、彼女達の温かい笑顔。
いつまでも、その笑顔を持ち続けて欲しいと思いませんでしたか?
私ですら、生きて欲しいと思うのですから、劇中の感受性の高い年頃の中でも、特に感受性の強い彼らなら、他の人に生きて欲しいと思うんじゃないでしょうか。
と、同時に自分にも生きて欲しいという思いが、向かっている事に気づくのでは。
その頃には、気持ちが生きたいに変わっていても、不思議じゃないでしょう。
現実の世界では、死にたい人の気持ちを、生きたいに変えていくのは難しいでしょう。
でも、その人に合った気持ちのワンクッションを、本人が、或いは周囲が見つける事が出来たなら、最終的に生きたいに辿り着く人も、増えるんじゃないかな。
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