「そうだったのか」十二人の死にたい子どもたち Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
そうだったのか
クリックして本文を読む
《十二人の》で気付けって話なんだね。《十二人の怒れる男》の翻案パターンだったんだ……と気付いた瞬間に「観に来なくても良かった」と思いながら観てたの。難しいんだよね。《十二人の怒れる男》を翻案すんの。
安楽死をしようと自殺志願者が12人集まったって設定で、「いますぐ決行するか、話し合ってから決行するか、話し合いましょう」となって、最初一人だけ反対すんの。これもう最後は全員反対して自殺やめる話にするしかないから、結論解って観てくことになんだよね。
それで少し工夫があるのが「最初から死んでる人がいる!」「ここには13人いるってことか!」「犯人がこの中にいるの!」っていうミステリー要素なんだけど、まあ、グダグダなの。この路線を入れるんなら、次々に被害が出てって欲しいよね。でも出ないよ。《12人の怒れる男》パターンなんだから。
それで探偵役やる新田真剣佑が謎を解くんだけど。「え、そんなんでいいの」って謎解きなの。「そう思わせて、実は本当は……!」ってくるんだろうなと思ってたら、来なかった。しょっぼい謎なんだよね。
そして最後の採決では「自殺やめた!」になるなだけど、「なんで?」としか思えない。ここが翻案パターンの難しさと思ったけど、12人が考えを変えるって、相当練られた脚本でないと納得感ないんだよね。加えて「死のう」と思ってきた12人が互いに話し合って「やっぱり生きよう」になるってところでハードル上がってるから相当でないと。
まあでも「杉咲花めちゃくちゃいい女優さんだな」と思えるから、観てて楽しいよ。黒島結菜とやり合うとことかいいし。あと坂東龍汰、吉川愛も良かった。
コメントする