男はつらいよ お帰り 寅さんのレビュー・感想・評価
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命短し恋せよ乙女
「命短し恋せよ乙女」・・・。そんな気持ちになる映画でした。寅やのおいちゃん・おばちゃんはもう居ないし、現在の櫻やひろしもすっかり老けてたし、泉ちゃんも年を重ねていた。対して、現在と同じ色調で違和感なく挿入される、昔の櫻や泉ちゃんの輝くばかりに美しいこと。とどめは最後、歴代マドンナのフラッシュバック映像。皆、昭和を代表する女優さんの一番輝いている顔・しぐさが続き、ため息と懐かしくて涙が出てしまう。山田洋次監督は、「命短し恋せよ乙女」・・”一日一日を悔いのないように、一生懸命に生きてください”・・と言いたかったのではと思いました。
ただ、個人的には、車でみつおと移動中の泉ちゃんの横顔、母さんとの一件がある映画上の設定にせよ、まるで化粧っけもなく疲れた感じになりすぎてて、もう少し照明やらカメラアングルとか、配慮してもよいのかな・・と思いました(これも演出?)
上質すぎる 時代を見せつけられる作品を
4かななんて思ってたのはヤボ
冗談じゃねぇ5じゃなくて8だよ‼️
邦画で久しぶりか初めてくらいな感じでこんなに上質な作品を観た
お父さんと一緒に観に行けて良かった‼️
席を立つときに面白くなかったね~って満足そうな顔で言っていて
昔のやつの方が面白かったって言っていた
私も今度昔の作品を観たいな~とも思えた
良い時代の良い俳優さんと寅さんが創れた唯一無二の稀有な作品
溢れる愛にその時代の愛情も感じられました
追記
昔は正月映画の定番だったみたいで、父が懐かしんで話してくれた
良い映画を観ていたんだな~と感心しました
あと高倉健さんの網走番外地がすごく好きな父です
満男君の回想物語
男はつらいよの50作目の作品。
寅さんの色々な回想シーン、名場面にグッとくるものがある。
満男君が様々な場面で寅さんのことを振り返っていくのだが、笑いあり涙ありの名シーンばかり。
前田吟さん、倍賞千恵子さん、佐藤蛾次郎さんもすっかり歳を重ねている。
劇場のみんな自分の人生に照らし合わせているようで感慨深い。
何故だか泣けた
祖母が観たいと言うので正月に家族で観た。
懐かしさとうまく繋いでいるなと感心しながら観ていた。
ラストに、寅さんこと渥美清さんの口上と、アップが流れた時、今までテレビでも男はつらいよはまともに観たことが無かったのに、何故か涙がこぼれた。
生きていて欲しかった?というか、この人、死んじゃったんだなーっていう感じかな!?
観て良かったと思いました。
まったく色あせない暖かさ
44年前、桜田淳子ファンだった中学生の私は、考古学の研究員をしているマドンナ樫山文枝さんと共演していた「葛飾立志編」で、このシリーズに出会った 当時は映画館も「松竹」「東宝」「東映」、そして正月・盆だけ一般映画を上映する「日活」の各々の系列館が自社の作品を2本立にして上映していた 「松竹」はもちろん「寅さん」、アイドル映画の「東宝」、トラック野郎の「東映」が年末から1月2週目ころで息ついて新しい番組に代わるのに、「松竹」は2月1週目くらいまでこの「寅さん」で引っ張っていた 「寅さん」の魅力は学生の私には当時はわからなかったが、暗い映画館であっても「松竹」館だけは、安心して入ることができた あれから40年以上が経ち、自分も社会人になり、結婚をして、家庭を持つ、寅さんや満男、その家族たちも一緒に歳をとって、今日「再会」をしたそんな気持ちです 家族とか親以外の親戚と時間を過ごすことがなくなってしまっている今日、家族や近所の人々との過ごしてきた時間が人格を作るものなんだ、と暖かい気持ちになりました 失礼ながら山田監督がどのように過去の作品を取り入れるか心配をしましたが、まったくの杞憂でした この間山田監督が社会的な発言をされることもありましたが、監督の社会に対する思い、働くものへの敬意、それが現れていて嬉しかったです
自分にも世話になったり、鬱陶しい親戚がいてもそれが年月を経て、自分への愛情であったことに、遅すぎても気づかせてくれる作品でありました
「寅さん」は毎回全国各地が舞台になっていて、今のNHKのドラマのように自分の街でロケをして欲しいといった誘致合戦がありました 私が住んでいた和歌山の舞台になったホテルは年月を経て、先日取り壊されました
シネコンの時代になって今回のこの作品、「東宝色」「東映色」の強いシネコンなどでも全国各地で上映され、国民全体が「おかえり」と言っているような気持ちがしています
出川哲朗さんが寅さんシリーズ6作目の出演と聞いて、毎回ちょい役ながら彼を使い、彼の人間性と今回も久々の起用をしたスタッフの暖かさを感じました
(2020年1月1日 イオンシネマりんくう泉南にて鑑賞)
心には寅さんがいて
劇場内は其々が想い出話しに花を咲かせ、泣き笑い、幕が降りると自然と拍手が巻き起こる、こんな空間が生まれるのが『男はつらいよ』なのである。前評判通り“ニューシネマ・パラダイス”を彷彿とさせるエンディングは涙腺にくる。誰しもが「お帰り」の思いが込み上げるだろう心の故郷である本作、幸せな一時であった。
寅さんを映画館で見られる幸せ
私は男はつらいよはテレビでしか見たことない。テレビの前で、寅さんをきっかけに巻き起こる家の中のすったもんだのやり取りがとても好きだった。
同監督作品のおとうとでもそうだけど、まわりが気をもんで世話を焼くのにちっとも考えを改めてくれない、そんなどうしようもない人間が描かれていて、それが話の核なんだろうなと思う。
ただ、当人だって自覚はしているのに、自分で自分のことがもうどうしようもなくて情けなくなる...そういうやるせなさって、きっとドジ踏んで、やけになって、もがいてても報われない...その最後の最後に出てくる涙に想いが乗っかって、見ている自分に届いたのかなと、見ながら涙していた。
お正月に素敵な映画が見られて、幸先いいなと感じました
劇場初鑑賞
とらさん、テレビを含めてきちんとみた記憶はありませんでしたが、見てきた。吉岡くんの満男、後藤久美子さんの泉。元の回も見たことないのにすごく楽しめました。そしてほろりと泣きました。心もあたたかくなれて、みてよかったなと思う。見たことある人しか楽しめないんじゃなくて、考えられてきちんと作られてると感じました。
寅さん…逢いたいョ〜
オープニングの桑田佳祐の歌は違和感が有ったけれど、彼もきっと寅さんを愛していたのだろうネ…
違和感が有れど熱唱した分想い入れを感じた。
今回、寅さん映画画再び観れる喜びは何物にも変え難く、山田監督に感謝したい。
オープニングから最後まで涙が止まら無かった。
渥美清さんは現実世界では亡くなったが、寅さんは今でも何処かの空の下で旅を続けているのだ。
光男が寅さんを想い興す度に走馬灯の様に寅さんが現れる。
全て観てきた場面場面を覚えていて、思い出す度に涙がでてしかたなかった。
渥美清さんが亡くなり映画も撮られなかったので寂しい思いをしたが、この度の映画で寅さんは永遠に我が心の中には生きている。
それは、出演者にとっても同じなのでしょう。
令和に寅さんを観れる幸せ
何かと不評の桑田ですが。
桑田は自身の番組に「音楽寅さん」というタイトルをつけるほど寅さんや山田洋次のファン。
一方で、山田は「男はつらいよ」を歌う桑田の映像を目にした際に「実にうまい!」と絶賛。
最新作に向けて桑田に熱いラブレターを送ったとの事。
座頭市の勝新太郎
俺たちの旅の中村雅俊
巨人の長嶋茂雄
新日本プロレスのアントニオ猪木
そして、男はつらいよの渥美清
永遠に忘れられない私の昭和の大スターです。
懐かしさに涙
松竹のマークと主題歌の前奏。それだけでこみあげるものが。少年時代から盆暮れは寅さんの時代があった。二本立ての併映は変わっても不動の四番バッターだった。
そんな中、存命の懐かしい面々。みんなの居間の上がりに手すりが、博はチェアのほうが居心地良さそう。ああ、時代を感じる。
落語のまくらのような夢シーン。本編につながるこのスタイルは変わらない。
満男やさくらだけでなくリリーや泉を懐かしく見る自分。この人たちは、僕の心の家族のようだ。思わず涙。
笑い、泣き、ほのぼのと。満男の目を通して、観客席の僕も寅さんを思い出す。「寅さん、ありがとう」と言いたい。
渥美清の芸の凄さを再確認
年末の映画館で、22年振りの「男はつらいよ」の新作を鑑賞。製作の知らせを聞いた時には、過去の作品の映像ダイジェストになることを危惧していたが、満男とイズミの再会を軸に、過去の名シーンと寅さんの姿をストーリーに上手に嵌めている。
ただ、うつむき加減の満男の屈託が全体のトーンを覆っていて、笑いが起こるシーンは、過去の寅さんの登場シーンが中心。寅さん=渥美清の口上、仕草、言い回し、テンポ、間といった「笑いの芸」の凄さを再確認した。
歴代のマドンナが次々と現れるところは圧巻。中でも、太地喜和子の姿に、はっとした。
★の数は郷愁が半分そして優越感が少し…
観る前は“何を今更寅さん”と思っていたが、観ているうちに涙腺崩壊、それは見終わった後も暫く続いた。
映画の作り方としては少しずるっこいような気もする。寅さん映画の名場面集だけで優に一本の面白い映画が作れるだろう。『ザッツ・エンターテイメント』の日本版である。かの名高き「メロン騒動」も出てくる。今見ても抱腹絶倒である。オールドファンならずっと見ていたい。
しかし本作の骨子はあくまで現在の満男の生活であり、特に再会した初恋の相手泉との三日間の物語である。
山田洋次監督の若い世代の描き方は最早類型的でしかない。
しかし中年層・老年層の描き方はさすがであり悲しくもある。前田吟、倍賞千恵子は既に立派な?ジジババであり(ところどころ若き日の姿が出てくるのでよけいにそう感じることになる)、あのハキハキしていたリリーでさえいいバハァと化している(老いたリリーを出したのが良かったかどうか、は今だに疑問)。しかしこれは自分も歳を取ったことへの認識に跳ね返ってくるが、それは決してネガティブなものではない。今や立派な中年となりそれぞれ自分の家庭を持ち仕事を持ち自分の人生を送っている満男と泉とが三日間だけ互いの変わらぬ想いを確認しまた自分たちのそれぞれの生活に戻って行く。若いときにはいくら望んで手に入らないものもある、過ぎた日々は決して戻ってはこない、でもそれで良いのだと思える、受け入れて前に進むしかない、それはある程度人生という年月を経ないとわからない達観だろう。そう、歳を重ねることは決して悪いことではない。若いときには見えなかったことも見えてくるから。
満男と泉も不倫というドロドロ世界には堕ちず互いにプラトニックな想いを抱えながら(恐らく一生、そしてこれは家族があろうがなかろうが関係ない)別れていく。そう言えば寅さんの(一方通行の)恋もすべからくプラトニックな恋であった。寅さんの肉体関係を伴わないプラトニックな恋はキレイごとだという批判的なレビューを嘗て読んだことがあるが、本当の恋とはプラトニックなものではないだろうか。片想いこそ本当の恋だとも言う(自分の体験少し入ってます)。
しかし山田洋次は本編の主題であるほろ苦い満男/泉の出会いと別れの影に、泉の現在の両親の姿を通して苦い現実も忘れず描いている(これも親の介護が現実問題となった年齢層には身につまされる話だ)。
それにしても、歴代マドンナが、次々にうつし出されるが、寅さんシリーズは昭和後半を代表する女優の宝庫だったと思う。あんなに早くこの世を去ってしまうとは思わなかった太地喜和子や大原麗子の姿にまた涙…
♪「奮闘努力の甲斐もなく…今日も泪の…今日も泪の陽が落ちる…陽がぁ落ちる…」やっぱり寅さんには人生を教えてもらっていたのかなぁ…
寅さん。
寅さんだけは、いつまでも歳をとらない。スクリーンの中で輝いてたままだ。
構成としては、よくできた作品だと思う。ただ、あそこまで初恋の人にこだわらなくても良かったかなとも思う。もっと満男の現在の人生を見て見たかった気もする。
にしても、暫く女優業をしてないせいか、後藤久美子の演技の下手さが気になった。
あと桑田佳祐の出演は邪魔だ。
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