男はつらいよ お帰り 寅さんのレビュー・感想・評価
全339件中、161~180件目を表示
寅さん・・
満男と泉ちゃんの切ない別れには、寅さん譲りの満男の優しさがあったんですね。はっきりとは表現されていませんが、寅さんのマドンナに対する、じれったいような行動を、満男は泉ちゃんに取ったんでしょうね。それがやさしさなのか単なる腰抜けなのか、満男のこれからの生き方で証明して欲しいです。男はつらいよ満男編で続編をお願いします。
お帰りより、さよなら寅さんに感じた。
今までの作品を盛り込ませて、寅さんのあの人なつっこい笑顔と言葉が、どこかでと期待してしまうなか、寅さんは思い出だけが残像で出て来て、最後まで誰一人おじさん帰ってこないかなぁの一言を発しなかった。
改めて、寅さんは思い出になってしまった。
寅さんを代役立てて作ってください。
桑田佳祐の代役のままでドラマをそのまま作ったら良かった。別にサザンのフアンではありませんが、とても人情的でさわやかな方なので、代役には似合っていると思いました。他にも大々的に全国からオーディションして選んでみてもいいし、渥美さんに似た人(例えば大泉洋とか)を立ててもいいと思いました。いずれ、他のメンバーも若返りさせて、また50年続けていけるような体制に持っていけたら最高です。
貫禄の後藤久美子
観る前は、膨大なアーカイブから、たくさんの過去作品をコラージュして、モザイク的に仕上げた作品を予想していた。
ところが蓋を開けてみると、過去作品の引用が思ったより少なく、しかも過去の映像が、“思い出”の形で、現在のストーリーと“シームレス”につながっていることに驚いた。
自然な形に脚本を練り上げたものだと感心した。
後藤久美子の存在感がハンパでなく、ストーリーにリアリティを与えていた。
ビシビシ発せられる台詞が、耳に心地よかった。
「寅さん」ファンではないが、渥美清の“口上”や「タコ社長」との掛け合いが観れたし、テーマ曲もたっぷり聴けたし、楽しませてもらった。
人間にリアリティがない、49作までがお勧め。
新作部分が良くないので、旧作部分のカメラワークや、演技、そして何より渥美清の素晴らしさが際立っていた。
泉ちゃんにちゃんと家庭がある設定だったが、泉ちゃんが不安定で、家族という心の支えを得た壮年の女性には見えなかった。だからこそ、満男との久しぶりの再会が彼女にとってどんなものなのか、描けていなかった。海外であれほどの仕事に就く力強さがあれば、母との関係も自分の力で改善しているはず。
寺尾聡演じていた泉の父も、49作までは憎めない人間として描かれていたはずなのに、人生の気配のない謎の老人になっていた。
満男も自分のサイン会であからさまにファンに態度が悪いなど、社会人になって成長した気配がなく、死別した妻への想いも感じられない。確かに少々乱暴なところが満男らしさかもしれないが、青年期のふてくされぶりがそのままで、人の心の痛みのわかる優しさのある満男の成長を楽しみにしていた私には残念だった。
セリフ一つ一つとっても、大したことないことでさくらが妙に感情的に怒り出したり、中学生の娘がずっと父親の家政婦みたいなことをしていたりして、とにかく不自然。
またおいちゃん、おばちゃん、タコなどを想う素ぶりがあまり無いのもファンとしては残念。
画面に出ている人がそこにいない人を想うという男はつらいよの醍醐味がなかった。
たぶんこんな風にはならないのでは?という30年後のストーリーと思ってしまった。凄くファンの人にはお勧めできない。新しく見る人は第1作〜49を勧めたい。
50作目で初めてのエンドロールと、渥美清の歌が流れ、本当に寅さんが去っていった気がして感慨深かった。
追記
劇場パンフレットが素晴らしく買いでした。全49作が書き下ろしのあらすじと出演者、リマスター後の映像で紹介されています。
時代劇だと思えば腹も立たない
なんとも見事な編集のうまさだ。寅さん愛に満ち満ちたコラージュであり、オマージュである。
そしてそうそうたる芸達者たちが新たな寅さん世界を再現する。久々の復帰となった後藤久美子が棒読みなのはご愛嬌というところか。
しかし、そうして描かれる寅さん世界はどうだろう。初期の寅さんでさえ、現実離れした設定であり、そこに登場する家族はすでにない形の家族だった。それでも、私たちはそこに失われつつある理想の家族の姿を見、自分たちの世界に重ね合わせて泣いたり笑ったりしたものだった。その世界は自分たちにはもう取り戻せないけれども、帰りたい世界だった。でもどっぷりとその世界に浸ると、他人との愛情や関係の深さに疲れてしまうのは目に見えている。寅が思い出したように故郷に帰って来るように、年に二回ほどスクリーンの中でその世界に酔うのがちょうどよかった。
そして今作である。そこに登場する家族は昭和のままである。その世界はもうこの世には存在しない。帰りたい世界でもない。柴又駅の自動改札機のアップで分かるように、作者自身もICカードの世界から駅員が切符を切る世界にはもう戻れないのは気づいているはずだ。昭和の価値観に、とってつけたようにセクハラや難民問題など、薄っぺらく平成をコーティングしても、現代の価値観とは遠く離れた世界だ。唐突に「女の子には母親が必要だ」などという価値観を持ち出されても戸惑うばかりだ。
映画としては非常にうまくできている。時代劇だと思って見れば、楽しめるだろう。文楽や歌舞伎で主君のために我が子を殺す親を見て涙できるのと同じだ。
とか言いつつ、必ず映画館に足を運ぶのは映画ファンの性だ。スターウォーズも行ったし、おそらく次の007も見るだろう。また次の寅さんが帰ってきたら、見に行ってぶつぶつ文句を言うのである。
地方ロケが欲しかった!
だって「寅さん」なんだから。やっぱり地方には行って欲しかった。一番遠くで三浦半島だったのが、ちょっと拍子抜け。それだけが心残りでした。
娘さんの「お帰り」の一言のその直前。幕間扱いで良いから、寅さんの真似をして、満男にフラッと旅に出てほしかったなあ。
作品自体はもちろん寅さんファンとして楽しめました。泉ちゃんとリアルに再会したことで、どうしても「寅さん同窓会」の雰囲気になってしまったことは否めないけど、まあそれは記念作品ですから良いですよね。寅さん見たことのない人に分かってもらえたかはちょっと心配になりましたが、満男視点の映画としても十分満足できるお話でしたし。
挿入された名シーンについては、渥美清さんよりも、倍賞千恵子さんに惚れ直しました。一度にいろんな時期のさくらさんを見たら、後期の作品になるほど丸みがでて可愛らしくなっていたことにびっくり。さすが、歴代錚々たる顔ぶれのマドンナと交わりながら存在感で一歩も引かなかっただけのことはあります。現在の美しい老い顔も最高でした。演技もピカイチだったと思います。
良かった
昼間の上映で観ました。私より少しお年を召されたご夫婦が多く見られました。私は泣くこと前提で一人で鑑賞。
寅さんの場面で笑いをと、マドンナの場面であれだれやったかな?みたいな声が聞こえるのも良い。メロンのくだりは笑った!
後藤久美子の演技にコメントする方もあるようですが、海外で暮らしている事を考えると全く違和感ありませんでした。
まだ見ていない寅さんを観たくなりました。
シリーズは結構BSとかで見ていた
寅さんがいなくても、寅さんの映画が出来ることを再び証明した映画だと思う。みつおがああいう風に成長してあんなものわかりのいい娘が育っているというのは、渥美清が生きてたらあんな風になっていなかっただろう。本家のパラレルワールドとして捉えた。本当に愛しかない暖かい映画だった。
メロンの件はとても良い。
あと、ああ、俺は寅さんなんだと思った。女性に対して、いざと言う時に意気地が無いところとか。寅さんが女性に好かれるのはそういうところだからか。
ただ、ゴクミの演技が酷かった。それだけが不満。
お正月に相応しい、質の高い映画
とても良い映画でした。
人情、とは少しありきたりな表現ですが、この映画シリーズがうたってきたものの集大成だと思わされました。
物語の至る所に、寅さんの人情は次の世代にも確実に受け継がれているのだという、山田洋次監督のメッセージのような物が感じられました。
オープニングの演出や回想シーンの多さはちょっとここ数年の映画に見られる悪い作り方が垣間見えましたが、話が進むにつれて、そんなことは小さな事だと思わされます。
映画の中身については、
人それぞれ物事への感じ方も抱える悩みも違うという事を描きながら、随所に空気を壊さない程度の、山田洋次らしいギャグが光ります。
寅さんがいてくれたらなぁ。そんな感情が、このシリーズを数作品程度しか見た事がない私にも芽生えました。
寅さんを見てきた世代の方々、そんな親に育てられた方々、みんなが懐かしむことができるかもしれません。
お正月映画に相応しい、質の高い映画です。
男はつらいよシリーズは、亡くなった父がよく観ていました。小さい頃の私は、寅さんがお気に入りだったそうで、寅さんの俳優、渥美清さんが亡くなった時、残念にしていたそうです。記憶はあまり無いですが…
学生時代実家に帰省したときの事、遠野英治郎さんが出演する、寅さんが母親を探す映画を、父が借りてきたのを一緒に見たのを思い出します。唯一真面目に見たことのある男はつらいよでした。
あの時にはじめて面白いと感じていなかったら、今回この映画は見ていなかったかもしれません。
レビューなのに最終的に自分語りになってしまいましたが、個人的に評価は4、思い出補正で4.5
父が好きだった映画の最新作、父の供養になったかな。喜んでくれたかな。山田洋次監督、ありがとう。
よく出来ていて楽しく懐かしさも感じるのに....
作品は、現状ではこれ以上はないだろうという位、設定ストーリー出演陣など、よく出来た作品であると思った。
山田監督の他作品やNHKでの「贋作」に登場の俳優さんの登場も悪く無いし、昨年後半の誕生から家出するまでを扱った前日談ドラマなども手伝って(自分の中でも)気分の盛り上がり感もあったし、このうえなく満足している。
終映後「ああ、もう終わっちゃった....」と、(物足りなさではないが)もっと観続けていたい心境に駆られたくらいだった。
しかし、この映画の基本的なアイディアやコンセプトが、横尾忠則氏から得られたモノを(本人の了解ないままに)山田監督が無断借用したとの訴えが同氏から出ていることを鑑賞後に知って、ショックを受けてしまった.....
お二人は親交があって、他の件ではコラボしたりもあるような関係だったとの事なのに、この映画に限ってなぜそのような振る舞いを山田監督がされたのか、理由は不明だが、なんか後味が悪くなる残念なお話である。
山田監督の?盲目的な寅さん愛」みたいなもの(気持ち)がそうさせてしまったんだろうか......?
久しぶりに泣きました。
お正月男はつらいよお帰り寅さんを見て来ました。 行く前は主人公の渥美さんは亡くなっておられるしあまり面白くないだろうなーという感じでした。
所がどうでしょうか始まってからだんだん涙がポロポロ流れ始め止まらなくなって来ました。
映画の内容でも泣ける所はありますがそれとは関係無くなんていうか一つ一つが懐かしいからなのかその時代が甦ってくるからなのかとにかく泣けました。 そしてどんどん吸い込まれていく感じ寅さんが出てくる場面は相変わらず面白し 時間が経つのが早く私にとっては久しぶりに大変面白い映画でした。
ちなみに隣で見ていたご夫婦の奥様も泣きっぱなしでした。
山田監督ってほんとうに素晴らしい監督さんだとつくづく思いました。
もう一度映画館に足を運ぼうかと思っています。
こういう映画がもっともっと見られるといいのにとつくづく思います。
生まれて初めての寅さん!
ずっと知ってたし、人情喜劇っちゅーのも分かってたし、フーテンっちゅー言葉も寅さんで覚えたのに、何故か観たこと無かった寅さん…いや、何となく避けてたが正解かな?
っちゅー事で、今回は前評判の良さと、桑田佳祐歌唱が気になって観に行きました!…が、本編と全く関係ないし、別に歌唱シーンは無くても良かったかな?(笑)
ストーリー的には、何となくそうやろなぁ~…っちゅーような回想シーンが重要で。
しかし、俺にとっての吉岡秀隆は北の国からのジュン君であって、桑田佳祐のCDジャケットより尾崎豊を飾りそうなイメージ?先入観?が強すぎて、何か複雑でした。
目玉ギョロギョロで演技するのも「貞子か!」って心の中でツッコミながら観てしまいました。ゴメンナサイ。
……で、帰ってから横尾忠則氏が怒ってるとか言うニュースを目にした。
いやいや、あの展開は熱心なファンなら誰でも思い付きそうやけどなぁ~…って思ってしまいました。ゴメンナサイ(笑)
あっ!?メロンのくだりは人間っぽくて好きでした♪
全339件中、161~180件目を表示