暁に祈れのレビュー・感想・評価
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こんな映画どっかにあった。
最低限のセリフ、音響による臨場感は素晴らしい。漫然的でやるせない日々はよく描けていた。しかし、序盤のストーリーはどう考えても説明不足。ホームページでは文字で書かれているが、映画では描けていない。それに主人公に感情移入出来ない。ムエタイシーンも映画的な演出は無くそんなに盛り上がらなかった。
☆☆☆★★★ 簡単に。 例えば、『ミッドナイト・エクスプレス』で有...
☆☆☆★★★
簡単に。
例えば、『ミッドナイト・エクスプレス』で有ったり。『ブロークダウン・パレス』で有ったり…と。
言葉も通じない異常な環境下に放り込まれたのなら、果たしてまともな精神状態でいられるのだろうか?
この映画の主人公で有るビリーもそんな1人。
全く言葉が理解出来ない上に、「いつ殺されるのか分からない」状況下。いつ発狂してもおかしく無い。
収容所内で有りながら薬物が行き交い、殺し合う時さえ有る。
薬物の使用で何とか恐怖に打ち勝ち、精神を保てていた状態でも有った。
そんなビリーが、収容所内でのムエタイをやり始めるのは。元々ボクサーで有ったビリーにとっては必然だったのだろう。
だがそれによって、ビリーの身体はジワジワと蝕まれて行くのだが…。
最後は、生き急いだ青春像の様に描き。やがては絶望に変わるのか?と思わせたのだが…。
絶えずクローズアップを中心とした撮影によって。観客をあたかも、その場に居るかの様に仕向けている演出が怖さを倍増させている。
2018年12月9日 イオンシネマ市川妙典/スクリーン5
囚人版ロッキー
2010年に出版された同作名の自伝小説の実写版
イギリス人ボクサー、ビリームーアがタイで麻薬の罪で囚われ、無秩序な刑務所に収監され、ボクシングに対し本気に向き合うという作品である
余談ではあるがタイで麻薬を使用しそのまま起訴されると、だいたい2年半の服役と1年の保護観察を受ける。
私はまだまだ幼い身であるのでビリームーアについては全く知らなかっため、かなり無責任なやつ感しか思わなかったが、彼がボクシングに目覚めてからはトレーニングシーンやゲーム中などロッキーそのものでかなり楽しめた。ストーリー展開もロッキーに近いものがありそのまま興奮して楽しめた。
また、彼は英国人なためタイ語に疎く、我々にもほぼ字幕なしで感情や表情がすぐ移入できたところは良かった。
少し囚人たちの演技やもろもろがオーバーでダーティではあったが結構面白かった。
自己責任
タイでタイ式ボクサーをするヤク中イギリス人が薬で捕まり服役する自伝を基にした話。
全部自分の為だしただの甘ったれた自堕落でダメな主人公で、昇りもしなければ堕ちもせず、何の成長もしないストーリー。
しまいにはイギリスに帰って努力しているって何それ?
ストイックな訳でもなければそもそも何故タイに住み何故ボクシングをやっていたのかもわからないし、雰囲気は良いけれど、みどころらしいみどころもなく冗長だった。
嫌〜な感じ
なんだか常に不穏な音(曲じゃないよね)が鳴り響いていて、より一層不快な気分になる。
体調の悪い時だと間違いなく落ちてしまう。
今日は体調万全で良かったかも。
何故しょっぱなから刑務官が罪人にヤクなんか与えるんだろと疑問に思っていたら
なるほど、悪いやっちゃね。
しかし怖い所ですな。
あんな現実の地獄に行くくらいなら
死んで地獄の閻魔様とご対面した方がよっぽどましかな。
地獄で何を思ったか
見所満載で、とても力強い作品だった!
面白かった!
イギリス人ボクサーのビリーは、タイで麻薬を使用したとして逮捕、収監されるが、その刑務所がとんでもない地獄で…
まず、ビリー本人が、とんでもなくダメな人で
麻薬をやって地獄へ送られて
さらに、またその地獄でも麻薬をやってしまう
とにかく意志が弱い
しかし、そんなダメダメなビリーを見ているうちに
彼はあらゆることに不安なんだなというのがわかってくる
言葉のわからないタイでボクシングをしているが、一流にはなれず
麻薬をやっても解決しないのに手を出してしまい
その快楽に溺れるようになる
そして、刑務所へ入っても、その不安が消えることはなく
さらに、麻薬を常習するようになる
そんな彼を救ったのが
刑務所で出会ったムエタイだった
必死になって練習して、相手を打ち負かした時、ビリーは快感を覚えるようになる
それはビリー自身の内面にある怒りを解き放した瞬間でもあり
麻薬とは違った快楽を感じたのだろう
そこから、彼はドラッグを断つ努力を始めるようになる
これは、ビリー本人が麻薬地獄から抜け出せるようにと祈り続け
やがて、その夜明けにたどり着く
ビリーが人として目覚める話だった
そのビリー自身の成長の話にも感動だったけれど
タイの刑務所の地獄っぷりも、かなり眼を見張るものがあった
映画を観る前に丸山ゴンザレスさんのトークショーがあって
撮影で使われた刑務所のレポを観たのだけど、
なんだろう
刑務所というよりも、家畜小屋っていう印象
人権なんて、まるで感じられない
まさに地獄
こんなところにいるぐらいなら、ラリってた方がマシっていう気持ちは、分かる気がする
それでも、ビリーがそこから何とか這い上がって生還しようと思ったのは
彼の中に生きたいという気持ちが残っていたからに違いない
そのことに、ビリー本人が気づいた時が
ビリーの夜明けの時だった
ごみ溜めのような刑務所の映像には、かなりショッキングな部分もあるけれど
この世のリアルな地獄を観たい人は是非
厭
クレイジージャーニーなどで知られる丸山ゴンザレス氏のトークショー付き試写にて。本作のウリは「出ている囚人はメインキャスト以外全員が元囚人や、ムエタイ選手。ロケ地も刑務所の廃墟」というところ。映画で出てくる刑務所の実情は本当に想像を絶する。グロ耐性がいくらあっても、画面から放たれる異様な嫌悪感に思わず目を背けたくなる。まさに厭な感じなのだ。レイプや暴行が横行する刑務所は地獄という表現がぴったり。
でも、肝心のムエタイ要素があまりなく、ボクシング映画特有の胸熱的な展開もあまりない。
ロッテントマトでの高評は聞いていたが、タイのヤバい刑務所事情を知ることができるだけの映画だった。そして自分はかなり嫌な気分になって、映画館でもかなり窮屈な気がした。感情描写もあまりない。というか主人公がかなり自業自得。
ラストシーンはかなり美しい。
絶望を越えた先にあるのは、痛みという名の悲しみのみ。
痛い、痛い…。
観ているだけで目を覆いたくなるような、絶望の世界を観てしまいました…。
タイの刑務所がここまで酷いとは…。
21世紀の刑務所とは思えない壮絶な環境の連続に、よくぞ生きているなと思いました。
タイの刑務所って、日本と全然違う…。
多分日本人の犯罪者があそこに放り込まれたら絶対生きていけないと思います…。
ヤクザでもないのに、みんな日常的に身体中に刺青を入れ、己の強さを肉体を持って表現するという、過酷な世界。
ここでは、肉体のみが自身の力の強さを表現できる、まさに弱肉強食!
殺人、レイプ、汚職なんでもありの環境の中で生き残るためには、自分の腕力に頼るのみ!
そんな壮絶な環境に放り込まれた1人の白人ボクサー。
何度もやられそうになりながらも、その拳で必死に抵抗していきます。
その強さは周りのタイ人も一目を置くほど!
喧嘩して、戦って、半殺しにして、自分の筋肉にすがりながら必死に抵抗し、ドラッグの力を借りながら、強くなっていく姿が凄まじかったです!
彼の血の滲むような努力には感服しました…。
こうして、3年間も過酷な刑務所生活を続けた彼。
彼がこの刑務所生活に耐えられたのは、ムエタイボクシングクラブのボクサーになったからこそ。
ボクサーという職業が、彼の心の支えになるとはなんとも皮肉な話です…。
もしクラブという心の拠り所が無かったら、とっくに生き絶えていたでしょうね…。
最後の最後に衝撃のラストが待っていたことにビックリ!
おお〜!
そうきたか、と思わず言いたくなるような展開でした。
濃密な空気の中の117分。
この重苦しい空気は劇場でないと味わえないと思います…。
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