「ムーアとトランプ」華氏119 ミカエルさんの映画レビュー(感想・評価)
ムーアとトランプ
マイケルムーアは、ミシガン州フリントというラストベルトの出身で、父も祖父もお膝元であるGMの工場労働者である。トランプが取り込んだ白人労働者なので、トランプもあまり対立したくないといわれている。
この映画は、決してトランプ政権だけを批判しているわけではない。ラストベルト(と呼ばれる主要産業が衰退した米中西部から北東部にかけて)での雇用の問題や格差の問題は、すでにオバマ時代から顕在化していたのに、民主党政権は何も手を打たなかったと描いている。
フロリダの高校で起こった銃乱射事件とそれに対する高校生たちの銃反対運動、フリントの水質汚染問題とそれに対するオバマ大統領の態度への落胆、ヒットラーの勢力拡大に似たトランプの手法という要素を織り交ぜている。
マイケル・ムーア監督が応援し、『華氏119』にも出演しているニューヨーク州28歳元ウェイターのアレクサンドリア・オカシオ=コルテスは史上最年少で下院にて当選。さらに、ミシガン州のラシダ・タリーブはムスリム女性として初の下院当選となった。
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