「日本のジャーナリストも頑張ってもらいたい!」スパイネーション 自白 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
日本のジャーナリストも頑張ってもらいたい!
冤罪を扱ったドキュメンタリーやドラマは日本でも数多く作られてきたけれど、そのほとんどが殺人事件の冤罪であるように思う。この韓国作品は『共犯者たち』(17)に描かれている、マスメディアを追われた記者たちが作った非営利メディア“ニュース打破”によって取材されたもの。
ある日、脱北者でもある韓国の公務員ユ・ウソンが国家情報院によって北のスパイであるとして逮捕されるのだが、その唯一の決め手のなるのが彼の妹ユ・ガリョの証言のみ。序盤は彼女の悲痛な訴えから始まるのですが、国家情報院中央合同尋問センターでは「兄さんを助けてやる。一緒に暮らせるようにしてやる」という言葉に騙され、うその陳述をしたと打ち明けるのだ。可愛いタイプのガリョを見てると、つい応援したくなるおっさん目線。取材陣はウソンが北朝鮮に行ったという提示された証拠を、中国にまで飛んで、発行されたものかどうかを確認し、それが捏造されたものだとわかるのだ。
国家権力による捏造。日本においても今後は破防法を根拠にして、荒々しい捏造事件が多発しそうな予感もするが、正しい行いをしていればおのずと真実は捻じ曲げることはできないと信ずるしかない。ただし、歴史を見れば、些細なことでもいちゃもんをつけられ、無実であっても投獄されて人たちは数えきれないほどいるのです。殺人事件ではないので、『それでもボクはやってない』(06)を思い出しましたが・・・
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