「かくも“Democracy”のややこしさよ…」共犯者たち いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
かくも“Democracy”のややこしさよ…
かなりのエネルギーを観客に要求するドキュメンタリーであり、観客それぞれが『自分がそれを受容れられるかどうか』を試される客観性がキモなのであろう内容である。以前観た『主戦場』でもそうだが、あくまでイデオロギーというベースで観てしまうとあっという間に制作側に足下をすくわれる。ドキュメンタリーはどこまで自分を中立にキープできるか、そして冷静に物理的に問題の捨拾が出来るかに掛かっているのであろう。それは右でも左でもなく、仰々しく問題を大ごとにすることではなく、且つ矮小にしようとする勢力にも睨みを利かせつつ、感情を何処まで凍らせることができるかが問われる。そう、一番の敵は、感情に訴える行為なのだ。それぞれが自己を守るため、自身の生きている意味を肯定するために、いつもいつも人は闘う。自己認識ができる動物だからこその弊害かも知れないが、しかし考える事を止めることは今更できない。ならば、人は如何に理論的にそして冷静に、感情を中和しながらお互いの妥協点を探り、その妥協点に於いて双方が納得できないレベルであってもそこに“諦観”を勇気を持って受容れる鋼の判断をすべきである。そんなことは百も承知と笑われると自覚しているが、感情の揺さぶりは常にそれを企むドッチの勢力にも虎視眈々と狙っていることを努々忘れずに過ごしたいものである。
まぁ、自分は比較的“アナーキズム”なので、人間は信用してしないけどね(苦笑
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