劇場公開日 2018年12月29日

「闇はどこに隠れているか」カッターヘッド 真夜中の切断魔 KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5闇はどこに隠れているか

2019年1月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

既視感塗れの殺人鬼スリラー。
真夜中の切断魔氏のビジュアルに笑ってしまう。
いや普通に不気味。森に囲まれた湖畔の夜にこんな奴見かけたら卒倒すること間違いなし。

別荘とはいえ安心の場であるはずの家に何かやって来る系はどうしたって怖くなる、好きなシチュエーション。
趣向の凝った追い詰め方に一々ビビって楽しめた。
いつ何処から襲って来るかしれない恐怖や、僅かな希望を無残に断つ不条理さが好き。
一々先回りして逃げ道塞いだり絵を描いたり、タイミング見て小手先遊びをしていたんだろうか。気持ち悪いな。

頭が弱いどころか相当計算して母娘を怖がらせることに全力を注ぐ切断魔氏、動機も目的も全く意味不明で興味深いことこの上ない。
家に響く異音がとても近く感じて恐ろしかった。絶対にこんな目には会いたくないな…。

ひそひそ声の出来ない娘達とやたら空回りする母親には流石にイラついた。現実味はあるけれど。
今さら戸締り強化しても手遅れでしょうとか、早くガラス割りなよとか、そこでダラダラ泣くんじゃないよとか、とにかく細かいツッコミは止まらない。
Mummy~‼︎と騒ぎまくる子供、リアルならこんなもんか。

しかし後半はだいぶダレてきてしんどかった。
小綺麗でありがち過ぎる終盤も残念。
意外性のある顛末になるかと思っていたのに。
ガキンチョならではの機転の利いた決死のファイトを見せてくれよ。
粗っぽい映像も薄すぎて物足りないゴアも見逃してきたのにそりゃ無いぜ、と勝手に向けた期待を折られてガッカリしてしまった。
B級の王道殺人鬼モノとして普通ではあるけれど。

絵本の答えが全然分からない。

KinA