劇場公開日 2018年12月7日

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「閉鎖的な文化にショックを受けつつも。」パッドマン 5億人の女性を救った男 ポップコーン男さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5閉鎖的な文化にショックを受けつつも。

2021年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

楽しい

生理用ナプキンを安価に製造する機会を作り出した人の話。

まあ観ていてインドの(地域差や宗教観があるとは思うし、どのくらいの範囲で同じ様な風習になっっているのかは不明だが)閉鎖的な文化にはまず改めてショックを受けた。そして2001年という事にも再びショックw

まず生理期間はできるだけ離れて過ごす「穢れ」と言うのもなんだかなー。って感じ。
確かに一昔前の日本ならありそうな話ではあるが、携帯電話を片手に持った2001年にも変わらずに続いているってのは不思議な感じがした。

また男尊女卑の考えも脈々と続いているのは言うまでもない。

しかしその事に疑問を持ってどうすれば妻を楽にさせてあげられるのか?
を真剣に考え行動する姿が素晴らしい。
普通の男性であればそれにすら気づかない、また「布でも巻いておけ」といったところか。
しかもその布も決して衛生的ではなく、年間に何人も亡くなっているとの事。
痛みはや苦しみ、辛さはある程度は理解できていても同じ痛みを共感する事はできない。それをできるだけケアしようと立ち上がった姿がとても感動的。

インド映画にありがちな歌って、踊ってって言うのはかなり控えめではあるものの笑いあり、涙ありの飽きさせない内容で最後まで楽しめた。

村の人間が「菩提樹の木に逆さに吊るし、枝で叩け」と騒ぎ立てていたのに、褒章をもらうとクルッと手のひらを返し、村を上げての大歓迎って所も「おいおいおい」と突っ込みたかったw

ラストの拙い英語でのスピーチは非常に素晴らしく、キレイな言葉や内容で伝えるのではなく、自分を突き動かした気持ちを観ている自分たちにもぶつけてきて非常に感動的であった。

個人的には妻も旦那を愛しているのならもう少し早く協力してあげれば良いんじゃない?
と思ったりもしたけども、そういうことすら許さない村の文化みたいなものも非常に怖いなー。と感じた。

まあ良い商品を作れたところでそれをうまく人に伝える大切さも描かれていた。

ラクシュミの信念にただただ頭が下がる。そんな作品でした。

ポップコーン男