「一人の愛する女性のために、最後まで信念を貫いた男」パッドマン 5億人の女性を救った男 えねころろろさんの映画レビュー(感想・評価)
一人の愛する女性のために、最後まで信念を貫いた男
発明好きで妻思いな男ラクシュミカント。妻が玉ねぎを切るのに涙を流せば玉ねぎを自動で切る機械を作り、妻と自転車を二人乗りするために後ろの荷台に椅子を取り付ける。そして彼は妻の命を救うために、55ルピー(日本円だと大体5000円くらい?)もする生理用ナプキンの代わりに自分でナプキンを作り出そうとするのであった。
その過程は凄まじい物であり、例え村中から笑い者にされようが、家族から頭がおかしいと言われようが、彼はただひたすらに綿と布で作った手作りナプキンの研究に打ち込む。彼はただ単純に妻を、ひいてはインドに住む女性のことを思ってのことなのにあんまりだとは思ったが、流石に初潮を迎えた少女に笑顔でナプキンを渡す様は気持ちが悪い。それでも彼は辞めたりはしない。彼の思いはただ一つ。愛する女性の命を救うためである。
この映画では終始、彼は大勢の人々に受け入れられない。ナプキンという言葉を発し、手作りのナプキンを見せれば例えそれまで彼を慕っていた人でも血相を変えて彼のことを変態扱いする。
それでも彼は歩みを止めない。持ち前の機転を生かし、幾度なく困難を乗り越える。
繰り返される挫折を描いたことで、彼が人々に受け入れられた時のカタルシスはとてつもなく大きい物だった。
素直におすすめできる一作。たまにはインド映画も悪くない。
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