劇場公開日 2018年12月7日

  • 予告編を見る

「女性のため」パッドマン 5億人の女性を救った男 arisaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5女性のため

2018年12月11日
iPhoneアプリから投稿

以前映画を観に行った時、予告編で唯一気になった作品だったので観てきました!

予想通り、面白かった!!!

実はインド映画初で…上映時間の長い映画が苦手だから観ないでいたんだけど
こういう感じなんだなーー

これなら飽きずに観れる!うん

冒頭のシーンから私は感動したけど
本編はコメディだからか
劇場内でもちょこちょこ笑い起きてました

この主人公、ラクシュミが奥さんの事が好きすぎて一時も離れたくないのね
もちろん、生理の時も

でも風習として生理の時は一緒に居れないから我慢するしかないんだけど

この「風習」というのがかなり根深い

「穢れ」といって
5日間は日本のベランダのような所に隔離され何もさせてもらえない

その間に奥さんが汚い布を干して洗っているのを見かけて
こんなものを付けているのか!!って衝撃を受けてラクシュミは奥さんの為に生理用ナプキンを買いに行きます
でも結局高すぎて返されるんだけど

そのお店に書いてある言葉が結構ツボだった

「返品は恥」だったかな?うろ覚えだけど

ラクシュミが手作りナプキンを作って付けるよう説得しようとしても周りの顔があったり恥ずかしいとの理由でなかなか奥さんは付けてくれない…

だんだん村八分にされていくんだけど…

それでもラクシュミはブレないんですよね

ただ「奥さんに安価なナプキンを付けてほしい」って思いだけ

ラクシュミは誠実とも言えるけど、真っ直ぐが過ぎるとただの変人にもなってしまう

これは「ヲタク」と言われる人達にも通じるところがある気がする
純粋がゆえになんだよね

純粋さというのは時として誰かを傷つける事もある
ここで言う奥さんのこと

「奥さんが理解なさすぎる」という人も多いと思うけど、私は田舎出身者なのでこの奥さんの気持ちは少し分かるかもしれない

閉鎖的なところで生きるという事は新しいものをなかなか受け入れられない
受け入れる土壌がないと言うことなんです

本人の気持ちとはうらはらに、ということです

まぁ、田舎にも色々な人はいますが

前半はナプキンの事に没頭するラクシュミに対して村の人々が呆れ村から追い出すシーンで終わります

後半はうってかわって都会へ

ここからが「パッドマン」本領発揮

準ヒロインのパリーと出会う事で色々変わっていきますね

本当にこのパリー、綺麗♡
めちゃくちゃ綺麗♡

ラクシュミ社 笑 お手製のナプキンの試験第一号になるんですけど
その感想を聞く時のラクシュミがなかなかやばいニヤニヤ加減で面白い

都会っ子のパリーだから引かなかったけどやっぱり普通は引くよね

ナプキンを作る事自体がとても素敵な事だけれど、もっと素敵だなと思ったのは
働き口のない女性達にナプキンを作らせて
お金を稼がせる場所を与えたこと

もはや奥さんだけの為じゃなく、世の女性の為にもなっている

これが彼の功績ではないかな

色々面白いシーンがあったので書きたいけどあまり書きすぎるとネタバレになってしまうからほどほどにしときます

終盤の演説のシーンは、じんわり感動が押し寄せてきてカタコト英語だからこそ良かったんだろうなぁ

覚えているセリフ(うろ覚え必須)

「T&E」トライ&エラー

「ピンチはチャンス」

「男性は12ヶ月なのに女性は(働けるのが)10ヶ月しかない。ナプキンがあるお陰で2ヶ月延びた」

「女性が世を良くする」

あんなに感動したのに覚えてるセリフこれしかない…

世の中には色々な企業があり、発明もたくさんあるけれど
「誰かのため」「世のため」と人のお役に立ちたい!などと

動機が(愛)のあるものなら発展し広がっていくのだなと感じる事があります。
まさにこのパッドマンもそうでしょう。

特許を取ってもバチはあたらないのにそうしなかった。
「マネーマン」にはなりたくない。

最後までブレなかったなーー!!

私、多分また2回目観に行きます

迷ってる人、絶対観た方が良いよーー
後悔させないよーーー

arisa