楽園(2019)のレビュー・感想・評価
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片言の演技は難しいね
小学校からの下校途中の女児が行方不明となるという事件が発生したY字路のある、長野県のとある田舎町と近隣の限界集落に暮らす人達の排他的だったり排斥的だったりする話。
行方不明の女児の最後の目撃者となった同級生、7歳の時に日本に難民としてやって来た移動リサイクル屋の青年、親の面倒をみる為にUターンしてきた養蜂業の男の3人を中心に、行方不明事件当時、12年後、その1年後、更にその後とみせていく。
あらすじに記されている通り12年後に同じ場所で更に行方不明事件発生という流れからの展開は結構ショッキングだけど、いくらなんでも時代劇じゃあるまいしと極端に感じてしまったし、犯人は?真実は?というところにも意識が行くが、この作品の本質とは直接関係ない様な感じなのに、時系列を、弄くって勿体つけてサスペンスっぽい流れにしているのが安っぽく感じる。
他にも、どうでも良い様なところで音を消したりスキップさせたりして後でとか白々しいしね。
いいたいことは判るし、こういう話は好みだし、重さも嫌いじゃないけれど、最終的に明かすなら時系列を弄らずそれらを抱えているのがハッキリ判る状態で、沈んだり堕ちていったりをみせる方がショッキングに感じるだろうし、中途半端な光明感ならなくて良いから、嫌な気分にさせるならとことんまでやって欲しかった。
難しい…
作品の良さ悪さは正直分からない。単に自分がこのタイプの作品の観る力や考える力がないのかもしれない。
それ前提で感想を語らさせてもらうと、正直なところ気分は良く見れず、どちらかというと不快感が先行してしまう為、中々作品を集中して見れなかった。
それぞれ社会や環境が生み出した悪だったり障害だというのは理解できた。ただその根本的な悪が解決できないまま終わってしまうのが不快感を覚えてしまった。
もちろん現実もこういった理不尽な環境、社会はあると思う。今で言うと神戸の教員のいじめとかまさにそうだよね。幸せなことに自分はそういう環境や社会とは無縁な環境で今まで育ってきたから理解する力が足りないのかもしれない。
ただ映画はやはり非現実的なことであっても幸福な描写を心のどこかで求めているのであろう。
そういう思いが強いとこの作品との相性は厳しいのかもしれない。
特に豪士が少女を殺してたか否かはっきりした描写しなかったが、個人的にははっきりして欲しかった。
殺してしまった場合、どんな理由があろうと、やはり理解はできない。人を殺すのは決して良くないことなんだけど、相手が罪なき少女ってところでとても強い不快感を抱いてしまう。
その辺り含め色々と観客を選ぶ作品だなと思った。
原作読者&玄人向けな作品
劇場予告とCM見て、気になって見てきました。
役者さんが粒ぞろいで、キャラ立ちは分りやすくて見やすかったんですが、なんというか無感動な映画でした。
他の方のレビューを拝見すると、原作の味のようなものはにじみ出ているようですね…。
私にも人間社会の歪みのような、何かがじわじわと腐っていく様を明確に感じ取れたのですが、そこからくるメッセージ性や問題点とか、解決してスカッとしたりとか、この話の真実はこういう悲しい物語でしたとか、そういうものが全くなく…。ただただ疲れただけ。。。
原作読者&玄人向けな作品だと思います。
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