劇場公開日 2019年10月18日

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「条件が揃うと現れる人間の思い込み、裏と表の顔」楽園(2019) ムービーブラザーズさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5条件が揃うと現れる人間の思い込み、裏と表の顔

2019年10月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

特報の時から気になっていたので鑑賞。

◯物語
ある夏の日、青田に囲まれたY字路で少女誘拐事件が起こる。事件は解決されないまま、直前まで被害者と一緒にいた親友・紡は心に深い傷を負う。それから12年後、かつてと同じY字路で再び少女が行方不明になり、町営住宅で暮らす孤独な男・豪士が犯人として疑われる。追い詰められた豪士は街へと逃れ、そこである行動に出る。さらに1年後、Y字路に続く限界集落で愛犬と暮らす養蜂家の善次郎は、村おこし事業を巡る話のこじれから村八分にされてしまう。追い込まれた善次郎は、ある事件を起こす。

原作未読なので、原作について調べると、「吉田修一『犯罪小説集』」の「青田Y字路」「万屋善次郎」の2作を併せて映画化したとのことでした。

映画鑑賞後、2作について調べるとまさにその通りで、忠実な再現だったんだと思います。

一緒にいれば友達は死ななかったと罪悪感を抱く紡。12年後に起きた事件で、孤独などの理由から疑われていまう豪士。話のイザコザから村八分になった善次郎。

例えば、今の現代社会においてネットでの誹謗中傷などはその人を精神的にダメージを与えて自分は正義を貫いたと勝手に思う第3者がいる。

それと同じように、この話でも村という小さな世界で人間の思い込みなどが多発する。

人間の思い込みは正しい方向に導く時と悪の方に導く時がある。

これがこの物語では、思い込みがどう働くかは劇場で見るべきであるがいろんな感情を思うと思う。

最後に:最初の方は話が淡々と進んでいく感じでつまらなかったが途中から回復していい作品だと思った。あと、叫んだり泣いたりではっきりセリフが聞き取れなかったところも何箇所かあるました。これは、個人の問題だと思いますが。

ムービーブラザーズ