「美しい監獄」楽園(2019) yuriさんの映画レビュー(感想・評価)
美しい監獄
「楽園」というタイトルをつけた意味は何だろう・・・
豪士は楽園を夢見た?
善次郎は楽園を作ろうと思った?
でも、楽園のように見える場所でも必ず何かしらの問題は抱えていて、本当の楽園なんてどこにも無いよね。そして、たとえ自分にとっての楽園が見つからなくても、そのこと自体はそれ程悲観する事じゃない・・・
だから、広呂が紡に、「おまえの楽園を作れよ」というセリフは、この男が唐突にそんな言葉を口にするか?と思います。
楽園なんて無くたっていい。私には、安心して寝そべっていられる日向さえあれば。
でもそれさえ、かなわないのか。
悪意は意識するしないに拘わらずいつも近くにあって、拒絶するくせに、放っておいてもくれない。
まさかそんな事までする?と思うけれども、実際にひどいいじめも、悲惨な事件も沢山起こっている。
とりあえず私は、理性的な人間になりたいと思います。
でも難しい。客観的な判断力が要るし、間違っていると思う事には加担しない強い意志も必要。
そして、その結果、孤独を受け入れなければならないかもしれない。
犬を捨てた男が犯人ならいいのに。
頼む、そいつが犯人だと言ってくれ!
すみません、重苦しさに耐えかねてふざけちゃいました。
でも、これも偏見ですね。
琥珀さん、こちらこそ。
レビューを書く時は、他の方の真似にならないようにと思っていますが、琥珀さんの影響を受けているのかもしれません。
紡には、市場で別の、地方出身の優しい彼に出会って欲しかったです。私の妄想ですが、その人にすべてを打ち明けると、彼は「紡ちゃんは自分の楽園を作りなよ」と言います。そうでなければ東京に出てきた意味がない!(東京だっけ?)
それに、同郷の男と結ばれるんでは、結局故郷から逃れられない・・・
それも紡の決意なのかもしれませんが。
yuriさん、殺カレ死なカノへのコメントありがとうございます。
最近見てる映画と感想がなんとなく近しい感じがして、勝手に喜んでます。
思い違いでしたら済みません😞
『楽園』は原作者も作中で使ってない言葉なのですが、監督が自分のイメージから付けたタイトルだそうです。(と、原作本の解説に書いてありました)。
映画で描かれたようなキャラクターの広呂くんが使う語彙としても不自然で、監督自身も失敗したかな、と思ってるんじゃないかなぁ。今さら言えないけれど。