「喜劇王復活」記憶にございません! odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
喜劇王復活
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芸人のオーバーアクションや下ネタに頼るB級コメディとの格の違いは歴然です、喜劇王復活とも思える正統派コメディ、三谷さんは歴史ドラマやナンセンスSFなど多才であることのアピールに懸命で、もはや初心を忘れたのかと半ばあきらめていたのですが笑いの大学以来の風刺を交えた王道の喜劇が戻ってきました。
プロットは替え玉大統領が活躍する「デーヴ(1993)」にも通じる味わいですが個性派俳優を揃えた分、幕の内弁当のような味の宝石箱に仕上がりました。
三谷脚本は当て書きでも有名ですが、例によってキャラ設定やセリフ回しも絶妙です、大体はこの人ならというはまり役、胡散臭い役をやらせると佐藤浩市さんは絶妙ですし、ディーンさんほどのハンサムならよろめくのは致し方ないと妙に納得、意外性では吉田洋さんが蓮舫もどきの野党の党首でお色気むんむん、あのみょうちくりんなキャスターが有働さんとは気づきませんでした。
政治風刺といっても毒気もほどよく、これならイデオローギーが右系の方でも左でも文句は無いでしょう、くすぐり方も巧みです。久々に堪能させて頂きました。
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