「好きなタイプなんだ。」記憶にございません! 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
好きなタイプなんだ。
はい、私もです‼️
たぶん圧倒的多数の男子が共感ボタンをクリックしてたと思います。黒田総理ならずとも、石田ゆり子さんが自分のもとに帰ってきてくれるのならば、許すも何もすべて受け入れちゃいます。
11月公開の『マチネの終わりに』の洋子は、生まれついての優雅さや気品、知性、気高さといったものに恵まれていながら、強さと裏腹の内省的な脆さを抱えた難しい役どころ(あくまでも原作からの個人的なイメージですが)。見かけの比較や相対化という次元では語れない内面からにじみ出る美しさが魅力の女性です。どんな雰囲気に演じられたのか今からとても楽しみです。
政治を舞台にした作品の難しさ…ピリッと皮肉を効かせるのか、建前が優先する世界を大げさに描いてバカバカしさを際立たせるか、はたまた意外に重いテーマを正面から取り上げるか、或いは『瓢箪から駒』みたいなチャンスから大逆転勝利‼️といった痛快なストーリーにするか。
そのような観点から期待してみると、映画的にはやや中途半端な感じがするのですが、これが舞台劇であり、役者さんたちの真剣勝負と思ってみると、とても密度の濃い充実感の溢れる作品だと思います。
仮想の舞台という狭い空間を前提にした場合、役者と観客が対峙する中で、支持率とか世論という言葉に化体されて表される一般大衆はあまり必要とされないのですね。だから、世間の代表として正義を振りかざすマスコミというステレオタイプの描き方もしていないし(あの有働キャスターを見れば一目瞭然‼︎)、寺田進さんもひとつのキャラクターではあるが、決してただ哀れで弱い庶民としては描かれていない。
政治や社会への批判とか皮肉とかメッセージ性を期待して観てしまうとその勘違いのせいで、とてもつまらない作品に見えかねないし、その方面の期待を持って観る人にとっては中途半端な描き方だとの怒りさえ覚えるかもしれません。
その意味で、敢えて映画という媒体を選んで舞台劇の醍醐味で勝負に出る三谷幸喜さんの覚悟は素晴らしいと思います。
そして感謝致します。
もし舞台劇だったら、一定数の人しか、これだけのメンバーの競演をなかなか観ることができないのですから。
コメントに返信させて頂きました。
石田ゆり子派 なるほどですよね。
記憶なくしてもう一回妻を見て、ああこれはタイプだって思い直す。
これを全国中継で言わせるっていう。
安倍さんに「こんな妻でも 私は彼女を守ります。愛しています!」なんて言わせたら全国の妻たちが熱狂しそう 笑笑。