劇場公開日 2019年2月9日

「創ってほしくは無かった」コードギアス 復活のルルーシュ N子さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5創ってほしくは無かった

2019年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「コードギアス 反逆のルルーシュ」というアニメが大好きです。
一ファンでしかないですが、自分の中で最も大切で特別なアニメです。
10年経とうが、その間もずっと自分の心に在り続けていました。

だからこそ、続編なんていらなかった。
制作決定を知った時、楽しみや喜びよりも、戸惑いと不安の方がずっとずっと大きかった。
自分の中でコードギアスが特別なものになりすぎていて、ある意味、「自分だけのコードギアス」が心の中にあったんだと思います。

公開が近づき、ずっと緊張して情緒不安定で、映画館が真っ暗になり上映が始まる!っとなった時には、悲鳴をあげそうでした。「やっぱり帰らせてください!どんな感じだったか後で教えてください!」って言って逃げようかと思った。

でも。あのキャラクター達が画面に現れて、「その後の二年間」を生きてきた彼らを観た瞬間、涙が止まらなかった。
敵味方だった彼らが入り混じって楽しそうに盛り上がっている姿を見ると、「これが観れただけでも良かった…」って思いました。
他にも、ずっとコードギアスを好きでいつづけたファンへの「お返し」のようなシーンが沢山あって、それらは有難く受け取りたいと思いました。
映画としては、伏線も山場もあって、アクションシーンも含め作画も良くて、コードギアスの世界観も感じられて、面白かったです。

それでも、もし私に大きな権力と財力があったなら、「復活のルルーシュ」なんて作らせなかった。
私たちが、10年間ルルーシュを推しつづけて、課金し続けたことが、この結果に繋がってしまったのであれば、そのことを反省すらします。もっとアキトとかに課金すれば良かった。主人公を変えてもコードギアスで商業的に成功できると思ってもらえるように出来たら良かった。少なくとも、私は、ルルーシュに復活してほしくて10年間好きでいつづけたわけじゃない。

ただ、復活のルルーシュは既に世に出されてしまった。
そうであれば、「面白くなかった」とは言いたくないし、自分の中で何とか受け入れられるよう消化したいと思います。そう思えるくらい、一アニメ映画しては面白かった。3回目鑑賞時には、落ち着いてエンタメ作品として楽しんで観れるようにはなりました。

N子