ラストレターのレビュー・感想・評価
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映像で観たいとこが全部セリフのみ
岩井俊二作品はスワロウテイルは観たことある
程度でしたがせっかくやるので観賞
庵野秀明氏の演技に興味があった程度で
期待はそうしておりませんでした
感想としては
泣けました
こんだけのキャストでこんな作品しか
作れないのかってのと
無料鑑賞券こんなのに使っちゃった事をね
いわゆるよくある「なりすまし文通系」ですが
その中でも相当出来が悪いと思います
亡くなった姉未咲の葬儀に同窓会の案内が届き…
姉が亡くなったことを知らせるため同窓会に出向く妹祐里…
いきなりはぁ?(1)です
ただでさえ忌中なんだから幹事に連絡する以外ありますか?
まあ話しが始まらないんで百歩譲りますがその後
同窓会場で未咲と間違えられスピーチまでさせられる祐里
はぁ?(2)少なくともその場で私は妹ですって公表しろよ
まあ話が進まないんで(以下略)その場を後にしますが姉と親しかった
小説家の乙坂が帰りに祐里を捕まえて飲みに誘いますが断り
帰り際とっさにLINEと名刺を渡します
その後LINEでいかがわしいやりとりを祐里は旦那に見つかり
スマホを破壊され文通でのやりとりをすることになります
はぁ?(3)そんな理由付けする位なら名刺だけ渡してりゃいいだろと
もうこんな感じでツッコミが追いつきません
もう全部は書きませんが開始15分でもうウンザリ
とにかく無駄な尺が多すぎるのです
何か意味があればいいですがないのです
姑の後を神社から他人の家までつけてたら救急車がやってきて
病院行ってぎっくり腰ですとか
はぁ?(4)だったら神社で突然ぎっくり腰起こして救急車呼んで
車椅子で家帰ってくるシーンに切り替えれば済む話だろうと
こうして無駄な尺が多すぎ登場キャラの行動原理も理解できず
未咲と偽って文通していた祐里の元を乙坂が尋ねてきてしまい
そこで妹だとバレるし知ってたと乙坂は言います
はぁ?(5)お前25年間好きだったとかメールしてきただろ
わかっててやったんならお前相当性格悪いぞと言いたくなりますが
そこで未咲の自殺を初めて伝え乙坂との関係も明らかになります
回想すると高校3年6月に転校したにもかかわらず生物部に入り
お前そんな制服のまま川入らんだろというサンプル収集などを
通して祐里と知り合い未咲にも恋をし手紙を書いて渡していたが
その手紙を祐里は渡しておらず未咲からの返事として自分の
乙坂への告白を書いた手紙を渡しました
はぁ?(6)いやもう頭痛がしてきた…
未咲は乙坂と大学で付き合っていたが粗暴な男阿藤と結婚
その後DVや病弱もあり自殺したという事実をつきつけられ
未咲の家を訪ねますが別の女が出て来て阿藤と酒場で会います
なんかえらそうなことを色々言われますがいまいち
何を言っているのかよくわかりません
ちなみにこのシーンはストーリー的に必要ないです
はぁ?(7)だったらDVとかで追い詰められていく未咲の
シーンを描写しろよと思いますが
岩井俊二監督はそういう汚いのはイヤみたいで
キャッキャしてる未咲と祐里の娘のシーンばかり映します
結局なんで未咲は阿藤とくっついたのかよくわからないけど
まあなんでもいいや
結局乙坂は未咲の仏壇に辿り着いて線香あげて
未咲の娘も未咲からの手紙を読み上げて終わっていきます
最悪でしたね
キャストは監督の感覚でしか動かさせてもらえず
説明的な台詞を延々読み上げさせられ
辻褄も伏線も合わずわけわからんまま話が進んでいる
のかどうかもわからない
岩井俊二と言えばビジュアルで押してくる人でしたが
ドローン映像を差し込んでくるだけだし
仙台の街を映しますが特にその土地である必要性はありません
とにかく必然性がどこにもない
2匹のボルゾイの名前がボルとゾイ?仲多賀井高校?
ネーミングもひたすら滑っています
この映画の制作陣の関わる映画には二度と近付かない
よう決意しました
あ、庵野秀明さんの演技はよかったです
終始暗く、盛り上がりもなく
まったり、じわじわ人物像を描いて行き、特にサビもない映画だった。
エンディングの曲は良かった。
ストーリーが妹と恋するとか、もう少し大人になった娘と恋するとか、進展があって良いと思った。
彼女の幻から抜け出せない
乙坂鏡史郎に感情移入もしなければ共感もしないけど、ストーリーの構図として本人以外との文通が展開の主導を握るというのが面白かった
まあ差出人住所が二箇所あって筆跡も違ったらバレバレでしょうけど…
いや少なくともどっちかが偽物と気付く筈だし、そもそも乙坂は高校時代にも妹による姉のなりすまし文通に騙されてたのに、久々の同窓会では「妹さんでしょ?」と見抜いていたなんてなんかちぐはぐ感(しかも後出しジャンケン
連絡先交換した時に"ママ"と表示されて既婚者である事を知ってしかも妹だと分かっていたのにLINE?のやりとりで美咲(姉の方)だという認識で愛の告白をするとかありえないし、(仮の)住所に突然訪ねてくるとか中々サイコパスな感じもして怖かった(家庭崩壊させる気か…(^^;;
それと高校時代に妹の裕里が自分に気があった事をちゃんと知っていたのに、高校時代の裕里との想い出がかなり希薄になってるような…
とは言え、この作品は楽しめた(*^ω^*)
亡き人の足取りを追う作品はあると思うけど(パトレイバーの帆場映一など)、乙坂が追うその先が、阿藤のアパートと美咲の娘(実家)の二箇所と言うコンパクトさ
このスムーズさが作品展開の淀みをなくし、最短距離で世界観に没頭する事ができた
美咲は阿藤と結婚しても乙坂と結婚しても幸せにはなれなかったと思うんだよね
大学の時は乙坂と交際していたようだけど、どうして阿藤と付き合うようになったのとか分からなかった
原作読んでないからだろうけど…家族と疎遠になってたっぽいから、もしそうだとしたらあまり良くない意味で察せるとこもあるんだけど、死ぬほど苦しんで、自身との文通のやりとりを元にして書かれた乙坂の小説も読んでいたのに、乙坂と寄りを戻さなかったのは、阿藤の言う通りにその存在に影響がなかったからか、もしくは娘の言う通り「何度も小説を読んでました」から察するに美しい想い出にしておきたかったのか…閉塞感しかない
同じキャストが演じてるのだから当然だけど、美咲と裕里、それぞれの娘が"母の娘時代の生写し"なのはこの映画の場合、効果的
でもこういう時にパフォーマンスキャプチャー使えないかなあ(予算!
それと、神木隆之介さん(26才)が、屍人荘の殺人の時とは違う表情、喋り方、立ち振る舞いで見事に高校生役を演じていたのは吃驚した…
しかし神木隆之介さんが歳をとって福山雅治になるのはちょい繋がらないが…
(*^ω^*)
ジワリジワリ、いい映画でした!
マシャの連続純愛ラブストーリー!ジワリジワリ泣けました。マチネの時と違って今度はメールでの行き違いではなく、アナログな手紙という媒体でのすれ違い。みなさんもおっしゃっている通りノスタルジックで味わい深いものです。自分自身でも、年賀状に書かれた内容に1年ぶりで返すやり取りでのすれ違い、毎年経験しながらも続けています。
それにしても若手俳優さんたちの台頭、日本映画界の将来は明るいでしょう!神木隆之介さん広瀬すずさんは言うまでもなく、やはり森七奈さんの演技というか存在感、ハンパないですね〜!松たか子さん役の子供時代そして現在の娘としての役、ともに素晴らしく、そして可愛すぎでやられました。
あと言うまでもなく豊川悦司さんの「主役を食う」と言うかそれが「主役の心の変化」を促す、非常に重要な役どころがこの映画の根幹を引き締めていますね。
また岩井俊二監督の独特なキャスティング、往年のアーティスト満載でしたがそれぞれいい味出してましたねー。小室等さん、鈴木慶慶一さん、私の年代の観客層にはびっくりかつ嬉し涙もんです。でも最もびっくりは水越けいこさんのおばあちゃん役でしょう!『♫ほ・ほ・にキスして〜』の人ですよね?!衝撃的です。
Love Letter以来の中山美穂さん、豊川悦司さんの競演、庵野秀明さんの意外な味わい、粋なキャスティングに脱帽です。
ラブストーリー不毛時代の今、福山雅治さんのおかげで立て続けに素敵な純愛ものを楽しませてもらいました。
最後に木内みどりさん、惜しい女優さんを失いました。ご冥福をお祈りいたします。
なるほど
齢57になる岩井俊二監督が高校時代をベースにしたラブストーリー?と思い見始めた。
前半戦、こんなピュアな感じでいくの?と思わせて後半戦、切ない大人の感情に青春時代の感情と、さらには親子の感情まで入り混じる。なるほど。
もう手紙は出さない、返事はいらないから住所は書かないと言いながら手紙をいちいち書き続ける松たか子。
母に代わっていたづらのように手紙を代筆する広瀬すずの本心。
そして極め付けは森七菜である。
なんちゅうお芝居をする子だ、、、
トヨエツと中山美穂のカップルもサービス満点。
最高です。
松たか子の旦那もジャンルは違えど物書きだったのはやはり初恋の福山&神木ゆえ、なのだろうか。
手紙というツールから進んでいく、ストーリー
最初、登場人物の相関図を整理するのが少しだけ大変だったが、分かってしまえば、どんどんのめり込んだ。たまに過去と現在の人物が全く違う役者を起用する映画もあるのだが、この作品は寄せてキャストつくりし
ているのも良かった。夏の仙台の田舎の情緒も上手く撮っていて綺麗な映画でした。
個人的に好きなシーンは、高校生の森七菜が先輩の神木隆之介に告白する所ですかね。
今、このレビューをスマホ画面を滑らせて書いている自分だけど、手紙というコミュニケーションの手段で進められていくストーリーは何故か心をつかまれます。未咲が好きだった文学が夏目漱石でしたが、それと関連があるのかどうかは分かりませんが。
恋は切なくて懐かしい
同窓会は、ドキドキするよね。
初恋の人どうなんやろって!
いい作品です。
広瀬すず 森七菜可愛い
福山雅治、トヨエツとね。
小室等まて
松たかこ
ミポリンにはびっくり!
【心を込めて書いた”自筆の手紙”は時空を越えて人と人を結びつける。】
年に数度だが、両親に自筆で手紙を書く。
電話でも良いのだろうが、何だか味気ない気がするのだ。
(職場では大切な話は直接、個室で話す。手紙だと「Love Letter 」と間違われると面倒だという理由もある・・。)
今作品が素晴らしいのは、手紙が人と人を結びつける様を静謐なトーンで、美しい風景を背景に自然に描き出している処である。
又、ストーリー展開も重層的ながら、破綻なく描いておりとても良い。
未咲の元夫、阿藤陽一というキャラクターがワンシーンだけ出る。
乙坂鏡四郎(福山雅治)と阿藤が、安居酒屋で十数年振りに会うシーンである。
阿藤の傲岸不遜だが、繊細な面を併せ持った複雑で、鬱屈した姿を豊川悦治が凄みを帯びた圧倒的な演技で魅せる。
このシーンは今作の中では異質のトーンで描かれるが白眉である。
阿藤が乙坂に言う。
”未咲の人生にはお前は微塵も影響を与えていないんだよ。今度小説を書くのなら、一人称では書くな!”
このシーンがあるからこの後の乙坂の場面が効いてくる・・・。
当初、”未咲が何故そんな男と・・”思っていたが、惚れるよなあ、この男の”圧”には。(実際に現在も中山美穂さん演じる美しい奥さん(内縁の妻かな?)がいるし・・・。)
乙坂が、阿藤との男としての器の違いを感じて、がっくり肩を落として歩く姿が印象的だった・・。
その乙坂が小説家として一冊だけ本を出版したあと、本を出せなかった理由もきっちりと描かれている。
乙坂が一年間だけ通った”ナカタガイ”高校の現在の風景を写す中に現れた”幻影”のような美しき少女二人の姿が鮮烈である。
驚きつつも、事情を察し乙坂が吹っ切れた感じで、二人の写真を撮る姿。
ラスト近くの乙坂と裕里(松たか子)の別れのシーンも良い。
自分に長年憧れていた裕里からあのような台詞を言われたら、男だったらもう一度、”夢”を目指すよなあ。
乙坂が彼女に手渡したモノ。
それは、彼らの青春の残影、そして未來に繋がる大切なモノ・・。
<自筆の手紙が、時空を越えた様々な恋を導く様を描いた秀逸な物語である。そして、彼らが”再生して、前を向いていく様”を描いた物語でもある。>
ノスタルジックな雰囲気に浸れる作品です。
岩井俊二監督作品で、宮城県が舞台ということで鑑賞。
あと「最初の晩餐」で好演していた森七菜さんも気になりました。
手紙のやりとりを中心とした、ノスタルジックな作品です。
落ち着いた色調の映像が綺麗で印象的。
豪華な俳優がいっぱいで、見応えはありました。
基本的には満足です。
けれど
姉のふりをして乙坂(福山雅治)と文通する妹(松たか子)
母のふりをして乙坂(福山雅治)と文通する娘(広瀬すず)
姉のふりをして乙坂(神木隆之介)の手紙に返事を書く妹(森七菜)
このあたりが、私は最後まで気になってしまいました。
これを気にしなければ、
最後まで十分楽しめる作品なのかなと思います。
そして最後まで、広瀬すず(母)の
・自殺の理由
・卒業スピーチの原稿を、娘に託した理由
分からないままでした。
もやもやした感じがまだ続いています。
☆心に残ったセリフ
「誰かが思ってくれる限り、その人は生き続ける」 ←うろ覚え…(汗)
その通りだなー、と。
誰かの心に生き続けられるのって、いいですよね。
☆あれこれ
神木隆之介くん
25年後に福山雅治になるようなのですが…
うーん。
顔も性格も、だいぶ違うようなのですが…
森七菜さん
今回は実年齢どおりの女子高校生でした。
※「最初の晩餐」では小学生役でランドセル背負ってました。
↑違和感を感じなかったのがすごいです
広瀬すずさん
40なかばで亡くなった設定で、遺影にも登場
若いころの写真しか無いので大学時代の写真という設定らしい
…うーん
そういう年上メイク、NGなのでしょうか。
木内みどりさん
「夕陽のあと」が遺作かと思っておりましたが、またお姿を拝見できました。
ご冥福をお祈りいたします。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
素晴らしかった
福山とトヨエツと中山美穂という、現実ではセレブの皆さんが貧困層を演じていらして、もしかしたらちょっと何かがずれていたらそんなこともあり得ただろうかと思うとゾクゾクする。トヨエツの役は学がなさそうな感じなのだが、「一人称は使わせねえぞ」と教養を感じさせる言葉遣いが出てきて、もしかしたら彼こそ小説家を目指して挫折したクズなのかもしれない。だから一冊でも本を出している福山にしつように噛みついたのかと想像を巡らす。その福山も、大昔に一冊本を出しただけなのに小説家の肩書の名刺を配るようなちょっとアレな感じもある。そんなこんながとても味わい深くて最高だ。
豊川悦司に打ちのめされ、踊り場に泣く
豊川悦司に打ちのめされ、踊り場に泣く
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公開日に「Love Letter」を復習していたら、開演時間を過ぎてしまったので、公開翌日に観ました。
乙坂が鮎美と颯香に出会ったシーンからウルウルが止まらず、未咲に呼び止められる踊り場で、涙腺が決壊しました。
以下のに感想を、4点に分けて書きます。
1. 序盤の裕里のドタバタが愉しい
2. 阿藤の言葉の重み
3. 広瀬すずと森七菜の魅力
4. こじらせた福山雅治と、そっくりな神木龍之介
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1. ドタバタが愉しい序盤の裕里
松たか子演じる裕里は、流れで姉のフリを。
それがキッカケで、初恋の乙坂と手紙でやりとり。
その姿が、姉への手紙の仲介役をかってでて、乙坂に近づこうとしたJK時代に重なるのが、愉しかったです。
乙坂の突然の訪問に、すっぴんと慌てる姿も、とても微笑ましい。
これで最後と言いながら、日常を手紙にしたため続ける姿には天然感も。
JK時代を演じる森七菜は、演じてるのかどうか分からない天然演技。
その天然感は大人時代ととてもマッチしていて、その意味で見事なキャスティング。
裕里の夫を演じる庵野秀明には、若干違和感を感じましたが、乙坂からメッセージに怒る姿はとてもリアルで、交換を持てました。
その怒りが原因で、ケータイが水没するのがキッカケで、文通が始まるのも、見事な展開でした。
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2. 阿藤の言葉の重み
本作で、最も心に刺さったのは、豊川悦司演じる阿藤の悪態でした。
子供にまでDVをふるい、果には未咲を自殺に追い込んだと嘯く男に、本当は耳を貸したくありません。
ただ、彼が乙坂に語った言葉はある意味正しい。
乙坂が、どんなに想いを募らせようと、その想いを小説に昇華させようと、未咲の実人生により深く関わったのは阿藤です。
いい年して同窓会で会った元カノ(の妹)に、ずーっと恋してるってLineしちゃう独身中年って、本当にマトモなんでしょうか?
家庭を崩壊させた後も、後添と関係を築いている阿藤の方が、好きにはなれないけど、人としてある意味マトモなのかもしれません。
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それでも、鮎美から未咲が小説や手紙を繰り返し読んでいたことを知らされ、乙坂は救われます。
乙坂も、決して未咲の人生に何の影響も与えてない訳ではありませんでした。
未咲の言葉で小説家になり、振られてからもしたため続けた想いは、しっかり未咲に伝わっていました。
片思いが報われた瞬間に、自分の涙腺も崩壊しました。
「劇場版 そして、生きる」以来のボロ泣きでした。
ただ... 振られた女に囚われ続け、独身で居続ける中年って、マトモではありません。
美咲の死を実感し、小説家として再起を誓ったラストから、乙坂の大人としての人生が、やっと始まるのかもしれません。
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3. 広瀬すずと森七菜の魅力
岩井俊二作品の魅力は、やはり少女を美しくスクリーンに投影する手腕。
「花とアリス」を観た後は、しばらく蒼井優に恋してました。
「Love Letter」の中山美穂も美しかった。
本作でも、広瀬すずの少女感は素晴らしい。
彼女の独特の声と言い回しも、魅力的。
少年時代にときめく高嶺の花として、完璧でした。
一方で、美しい姉と比較されるのがコンプレックスな妹として、森七菜も絶妙。
「天気の子」の大人っぽさとは全く異なり、無邪気でイノセントな表情と演技。
可愛いは可愛いけど、クラスにも普通にいそうな女の子。
演技にもわざとらしさがなく、まるで彼女の日常を観ているよう。
すずと七菜、方向性は全く逆だけど、どちらも魅力的でした。
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4. こじらせた福山雅治と、そっくりな神木龍之介
現実世界ではモテモテの福山雅治が、本作では冴えないこじらせ中年としてハマっているのが、個人的には愉しかったです。
更にその少年期を演じた神木龍之介が、顔がそっくりって訳じゃないのに、えもしれぬ福山感、乙坂感を出していたのも白眉でした。
ホクロをかいたり、演技プランを共有したりという努力が、しっかり画面に現れていました。
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兎にも角にも堪能し、気持ちよく泣きました。
個人的な岩井俊二ランキングでは、「花とアリス」を超えたかもしれません。
泣けるのかと思ったけど。
泣けなかった。
役者さんは皆良かった。
ストーリーが、予想と違っていた。
一番残念?だったのは、未咲さんの人生と亡くなり方。不良っぽさに惹かれたのか?
賢明な人なのに、何故、あの人を選んだのか?
うつ病を克服できなかったのが悲しい。
早く迎えに来て欲しかったと言われても・・だよね。
乙坂さんだって、魅力がなかったから振られたんだろうし、一緒になっていても幸せになっていたかは疑問。今だってどうやって生活してるのか分からないし。
キャストは本当に良かった。
なんか勿体ない。
はつ恋の記憶
通常スクリーンで鑑賞。
原作は未読。
岩井俊二監督作品、初劇場鑑賞!
観たかった理由。福山雅治(ましゃ)が出ているから!
いざ観ると、それだけじゃなかった。(←当然(笑))
誰もが経験したであろうあの頃―甘酸っぱい記憶が蘇って来るような、珠玉のラブ・ストーリーに心が震えた。
手紙の擦れ違いから始まった初恋の記憶と今を結ぶ男女の物語。メールやLINEでのやり取りが主流となった現代、手紙が果たす役割とは。それは暖かさではないかと感じた。
手書きの文字と云うのが、相手の想いをダイレクトに伝えて来るような気がするからだ。それに、届くまでのドキドキだったりは、手紙でないと味わえないんじゃないだろうか。
みんなそれぞれ何かを抱えながら生きている。ある時点から時間が止まっていたり、ままならぬ人生にもがいて苦しんでいる。そんな彼らの心の成長が全編に渡り静かで淡々とした優しい眼差しで綴られていて、じわじわ胸に沁みた。
岩井監督の世界観構築の巧みさと、俳優陣の演技力の高さから来るものだなと思った。特に広瀬すずと森七菜。過去と現在の二役をこなすだけでも大変なのに、見事に演じ分けているばかりでなく、ふたり共自然体なのが魅力的だった。
思春期の経験が後の人生に大きな影響を及ぼすと云うのは言わずもがなだが、何かに迷った時や、壁の大きさに怯んで立ち止まってしまった時、思わずあの頃を振り返ってしまったと云う経験は私にも確かにあったな、と…
原点に還ると言うのか、基礎になった時を振り返ると、新たな気づきがあったりするわけで。過去と向き合うことで、今の自分を見つめ直すことが出来るのかもしれない。それが鏡史郎にとっては未咲との初恋だったのだろう。
[以降の鑑賞記録]
2020/08/10:Blu-ray
※修正(2024/07/02)
ややタイトル負けではあるけれど
「不快」「不安」「期待」「憤り」「不甲斐なさ」「無念さ」
そういった個々の感情が積もりつつ、それでも死を選ばない我々は生きていかねばならない。
手紙ですでに起きた現実は変えられないけれど、そんな現実を受け止めつつ、少しだけ前に進むための力になる。それは手紙を読んでもらったという事実だけでも。
感情を爆発させたり、直接声に出して感情を表現する役は居ないけど、心の奥まで演者の気持ちが伝わってくる、良い映画!
オチは若干何を伝えたいのかが分かりづらい点を除けば大絶賛。
全75件中、61~75件目を表示