ラストレターのレビュー・感想・評価
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やっと福山雅治がキマった気がした
夏の匂いがした。
岩井俊二監督お得意の叙情的作品。
相変わらず匂いを届けられる唯一無二の監督だと思う。
松たかこの浅ましさ、小賢しさにイライラする。
広瀬すずはいつまでこんな純真な役ができるのだろう?
神木隆之介、まだ高校生できるなんて凄いよホント。
しかし今回、一番推したいのは、
なんと福山雅治。
いいじゃん!すごくいい!
やっぱりこの人、かっこいいとか賢い人の役より、
こういったしょぼくれたおっさんの方がよく似合う。
豊川悦司とのシーンもすごく良かった。
沼にズブズブになりきれない中途半端な感じ、
すごく良かった。
やっと会えた未咲の前でボロボロ泣くシーンでもらい泣きした。
いい、やっとハマる役に出会えた福山がとにかく良かった。
中山美穂のずべずべもすごく良かった。
もう2度と利発だとかかっこいいとか美しいとかの役なんてやらなくてもいい。
こういう系の女優さん、すごく少なくなったから、
そこに中山美穂、最高!
とにかく岩井俊二ならではの色、匂い、キャンスティング、そしてオチ。
どれも素晴らしかった。
嫉妬に狂った庵野パイセンを生暖かい目で観られたしw
短く評価/是非観てください
すべての人 すべての年代の人へ
本日私たちは、卒業の日を迎えました。
高校時代は私たちにとって、おそらく生涯忘れがたい、
かけがえのない想い出になることでしょう。
将来の夢は、目標はととわれたら、私自身、
まだなにも浮かびません。
でも、それでいいと思います。
私たちの未来には無限の可能性があり、
数え切れないほどの人生の選択肢があると思います。
ここにいる卒業生、ひとりひとりが、今でも、
そしてこれからも、他の誰とも違う人生を歩むのです。
夢を叶える人もいるでしょう。
叶えきれない人もいるでしょう。
つらいことがあった時、
生きているのが苦しくなった時、
きっと私たちは幾度もこの場所を思い出すのでしょう。
自分の夢や可能性がまだ無限に思えたこの場所を。
お互い等しく尊く輝いていたこの場所を。
丁寧な映画、だったけど
大好きな岩井俊二監督の新作。ずっと観たくて観たくて観たくて、やっと叶えられた鑑賞。日が経つにつれて期待で気持ちが膨らみすぎたかもしれない。それはちょっと、良くなかったかもしれない。
丁寧な言葉と場面の積み重ねで、私の好きな岩井監督の雰囲気は健在だった。途中何度も刺さる台詞もあった。俳優さんたちの自然体に見える演技も光っていて、素晴らしかった。音楽も心地よくて、映像の美しさと相まってノスタルジックだった。とにかくすべてが丁寧な印象を受けた。
ただ、ただ。どうしても自分の、俳優さんへの好き嫌いの気持ちが鑑賞の邪魔をした。苦手だと思う人が主要人物を務めていて、それだけでどこか冷めた目線で画面を眺めている自分がいて、悲しかった。岩井監督作品で初めて感じてしまった気持ちだった。こういうのって、乗り越えられるのだろうか…。
映画『ラストレター』を見てきました。初日にも関わらず、意外にも年配...
期待はあまりしてなかったが
美しく残酷な世界。
最初は、あの住所も書かずに一方的に手紙を送りつけるゆうりの行動に違和感を覚えたが、人間とは時に滑稽なものである。
この映画は、気づくとどんどんと話がひろがっていき、過去と未来を行き来しながら展開していく美しい物語だ。岩井俊二監督の映画をこじらせ、などと評するひともいるけれど、果たしてそうだろうか。
ひとというものの、身勝手さとえぐみ、優しさ、不合理さ、世界というものの酷いほどの美しさを丁寧に描いていると私はおもった。このような行間のある映画というものは、この先作り手も受け手も減っていくのだろうか、とおもう。物事の表面ではなく深みをこんなふうに凝縮して描けることが、やはり映画の醍醐味なんだなぁ、すごさなんだなぁとおもった。
連続もののドラマでは逆に描くことのできない、映画だからこそ伝えられる感覚が確かにここにある。
役者さんたちが、みな素晴らしかったのですが、広瀬すずさんがとても素敵な女優さんだなと気付かされた作品でもありました。森さんのテーマ曲の歌声もとても綺麗でした。ほぼ予備知識なしでみたのがよかったです。
もう一つの人生
恋人とはちょっと見ない方が良いかな?
一人の女の生きた足跡を描く映像詩
遠野未咲という、自死した女の生き様、生きた足跡を、他者の視座から描いた作品で、予告編やTVCMのようなラブストーリーではないと思います。
物語は自死そのものには触れないまま、自死後の現在、そして30年前の未咲の日々を忠実に粛々と記録して進み、そこには苦渋や屈折や挫折といった重苦しさは一切ありません。
画を捉えるカメラは、前半は松たか子扮する裕里の視座でややコミカルに姉・未咲の足跡を辿り、後半は福山雅治扮する乙坂鏡史郎の深刻で重々しく、悔悟の心情が込もった目線で描き出しています。
そのメリハリはあっても、従い、映画は裕里と乙坂のセンチメンタルジャーニーを追いつつ、各々己が今在る原点を探ることにより、己の人生を見つめ直し覚醒していきます。
比較的ローアングルカットも多いのですが、画像に威圧的な印象はなく、寧ろ被写体の人物、特に乙坂の意思の強さ、確固たる決意と行動力を感じさせます。
裕里の視点の時は、手持ちカメラが多用され、不安定なカットにより裕里の揺れ動く不安な心情が漂います。一方で乙坂の視点では、カメラはフィックスで比較的長回しも多く、乙坂が確信を持って固い意志と決意で行動していることが画面から滲み出てきます。これまでの半生の間、無自覚的に韜晦してきた己の原点、即ち原罪を探り当て、徹底的に自省し自戒することにより、新たな自己の創生を希求する、その強烈な意思が湧き出ていました。
広瀬すず演じる遠野未咲の、そこに実存しているかのように儚く時空を行き交って物語の舞台回しをしていく役割は、将に幽玄であって物の怪の如くであり、翻弄されて一旦は自己を見失う裕里と乙坂は、過去に行なってしまったこと、行なえなかったことに引き摺られ、縛られてしまっている現代人を表象し、その苦悩と悔恨を体現しているようにも思えます。
ストーリーはあるものの波瀾もどんでん返しもなく、極めて淡々と静かに時間が進んでいく、この映画は、岩井俊二監督による、一人の女の清冽にして激烈で無器用な人生を謳い上げた、いわば映像詩といえるかもしれません。
その視点で遠野未咲を見てみると、故・辻邦生氏の初期の小説の代表作「夏の砦」の主人公、支倉冬子と重なり合うように感じます。
岩井監督のラブレターの進化系?
岩井俊二最高傑作
デビュー作「Love Letter」からずっと好きな監督でしたが、岩井俊二節の真骨頂、最高傑作だと個人的に思いました。
物語、脚本、音楽、演出だけでなく、主演俳優さん一人一人の仕草から声のトーン、緻密な描写で芸術的と言う言葉が相応しいこだわり抜いた作品だと思います。
これまでの青春を美しく描く岩井俊二ではなく、年齢を重ねて青春、朱夏、白秋…3つの人生の季節を見事に描いています。
また森七菜&広瀬すずの壊れそうな瑞々しい美しさ、神木隆之介の直接手紙を渡せないいじらしさ、福山雅治の不器用な中年男性と松たか子の母として、また憧れの先輩との再会などの女性としての感情の起伏や距離感をおきながらも手紙を送ってしまう姿など俳優の演技とはこうまで自然に描けるのかと思うほどでした。
(庵野さんは多分、素だと思うけど)
岩井監督作品にはいつも胸の奥底が疼くような感覚が呼び起こされ、セリ...
岩井監督作品にはいつも胸の奥底が疼くような感覚が呼び起こされ、セリフひとつひとつの重みで感情が昂ぶってしまう。神木隆之介と広瀬すずの表情は高校生そのもの、中山美穂と豊川悦司は歳を重ねた味がある演技。また数年後に観るのが楽しみな心に残る作品だった。
誰に感情移入すればいいの?
岩井俊二作品は毎度欠かさず観てるけど・・・今回は切なさとか甘酸っぱさとか、そういう感情に訴えかけてくるものが、残念ながらあまり感じられなかった。
キャストは豪華だけど有名どころを使いすぎたからか、掘り出し物を探り当てる感じがなく、肝心のストーリーも何となく巧く纏めた感しか伝わってこず。
広瀬すずとか神木隆之介とか巧いんだけど、完成され過ぎてるっいうか、岩井俊二の良さは荒削りの新しい才能を世に送り出すってとこにあるかなと思ってたので、ちょっぴり残念…
結局最後まで、誰に感情移入すればよいのか分からないまま終幕を迎えた感じがしました。福山雅治だと恰好良すぎて、過去を引きずる役は無理だわ。
次回作には・・・期待してよい、よね?
こういうの嫌いじゃない
今どき、珍しいほどの純愛物。悪く言えば、青臭いと言えなくもない。
でも、コンプライアンス重視であったり、他人のスキャンダルに過敏になったり、とかく清廉潔白であることにかまびすしい現在の世情に合致しているのかも。
物語自体は主要登場人物の思いがすれ違う悲恋の話なのだが、スマホ時代にあえて手紙をキーアイテムにしているところも良い味わいを与えている。
義母の老いらくの恋をサイドストーリーとして織り交ぜてるあたりも一本調子にならずに良い彩りを添えている。
こういうジャンルの作品はファッションの流行のように一周回って戻って来るのではなく、継続的に存在していてもいいと思う。
それにしても、この作品の主演は誰になるのだろう?
単純に登場シーンの数で言えば福山雅治&松たか子だし、各々の思いが未咲を中心に交錯していることを考えれば広瀬すずであるし、物語のターニングポイントになる心象表現が颯香&高校時代の裕里を中心になされていることを考えれば森七菜であるとも言える。
初恋
森七菜、広瀬すずかわいかったー特に森七菜は自然体のかわいさがほんとにさすがですな。
さて、映画としては全体見終わって満足はしたし、初恋っていいな、好きな人はなんとしても絶対に手放しちゃいけないなーって思ったりして素敵な気持ちにはなりました。
ただ、みさきがあまりにふわっとしていて。。生徒会長やってて、大学で乙坂とも付き合ってきっと幸せだったろうとこから、なんでそんな展開になったのか、、なんで別れたの?なんであんな男と結婚?
一度も出てこない高校以降のみさきがなにものなのかよくわからず、それに恋し続ける乙坂を見てもあまり響いてこずでしたね。
福山のヒゲがあまり好きじゃなかったのも、ちょっと盛り上がりきれない要因かもしれない、笑。
岩井俊二が好きなのだ
全299件中、101~120件目を表示