「こういうの嫌いじゃない」ラストレター 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
こういうの嫌いじゃない
今どき、珍しいほどの純愛物。悪く言えば、青臭いと言えなくもない。
でも、コンプライアンス重視であったり、他人のスキャンダルに過敏になったり、とかく清廉潔白であることにかまびすしい現在の世情に合致しているのかも。
物語自体は主要登場人物の思いがすれ違う悲恋の話なのだが、スマホ時代にあえて手紙をキーアイテムにしているところも良い味わいを与えている。
義母の老いらくの恋をサイドストーリーとして織り交ぜてるあたりも一本調子にならずに良い彩りを添えている。
こういうジャンルの作品はファッションの流行のように一周回って戻って来るのではなく、継続的に存在していてもいいと思う。
それにしても、この作品の主演は誰になるのだろう?
単純に登場シーンの数で言えば福山雅治&松たか子だし、各々の思いが未咲を中心に交錯していることを考えれば広瀬すずであるし、物語のターニングポイントになる心象表現が颯香&高校時代の裕里を中心になされていることを考えれば森七菜であるとも言える。
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