「あの…サインもらえますか?」ラストレター kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
あの…サインもらえますか?
映画館に向かう前に『Love Letter』観ておいて良かった。全て繋がってくる、全て伝わってくる、展開が読める・・・いい意味で見事なアンサーストーリーになっていました。「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」という、ちょっとカマかけメールなんてのも最初に送ったけど、これが裕里の夫(庵野秀明)の怒りを買う。この庵野秀明だけがキャラの中で異彩を放っているのですが、岩井俊二監督の交友関係なのでしょう、きっと。
『Love Letter』(1995)でも感じた、主人公の初恋と見せかけて違う人の初恋を描くこと。たまたま、また元に戻っちゃいましたが、これも仕掛けの一つだと思います。25年の歳月、前出の映画からも25年、時代はアナログからデジタルへと急速に変化を遂げ、手紙なんて書かなくなった現代。プロットとしては渡さなかったラブレターとか、姉未咲に成りすまして綴る手紙とか、珍しい手紙のやりとりをスマホを水没させたことによって上手く使ってます。
おっさんなので同窓会のシーンだけでもウキウキしちゃいましたが、登場人物に水越けいこや小室等という、これまた珍しいミュージシャンの登場でワクワクさせられました。水越けいこと言えば「ほほにキスして」でブレイクしたシンガーソングライターなのですが、実は大学の同級生(バンド仲間)の高校時代の先輩(つまり赤の他人)…という、親しみの持てる女性です。それがこんなに老けてるとは…失礼。びっくりです。ここでも英文添削の手紙のやりとりがあるのですが、どちらかというと進研ゼミやZ会なんかを思い出してしまいます。
手紙そのものの美しさよりは、それぞれの初恋に焦点を集めた物語。ズキーンときたのが裕里(森七菜)が鏡太郎(神木隆之介)に手紙を渡したシーンでしょうか。だけど、鏡太郎の心はすでに未咲の方へ・・・。こうなってくると三角形の文通も単なる道具でしかなかった。
ミポリンとトヨエツの登場もうれしい限りでしたが、この二人に関してはキャスティングを伏せておいた方が良かったのではないでしょうか。いやーな役のトヨエツではありましたが、彼が未咲を奪った形になったからこそ小説「未咲」が完成したのも事実。でも、鏡太郎と結婚していれば良かったのに…で涙。なんで結婚せんかったん?もう、どれだけおっさんを泣かせるん?!
取り壊しの決まった校舎に立ち寄る鏡太郎(福山)。そこで見かけた二人の少女。ここで、校舎よりも先に涙腺が崩壊してしまいました。だって、広瀬すずも森七菜も一緒だもん!これは夢か幻かっっ!“both SUZU and NANA” にやられました。
映像は全体的にドローンを多用して今風な感じに仕上がってましたが、ここが泣き所だ!という校舎のシーンで全て吹っ飛んでしまいました。絵になる二人・・・俺も小説書いてみたいという気持ちにさせてくれるのです。そして仏前での一言「迎えに来てくれると思ってたのに、来るの遅いよ」。ガーン。やっぱり何か書きたい!と、いつもより長文になってしまいました。
それから、最後の「サインもらえますか?」で一人笑ってしまいまして、他の観客の方、ごめんなさい。
今 見直しました水越ケイコ
面影、ありました。驚いた。
声はちょっと気をつければ変わってないのかも。
糸で引っ張るとかしわの整形とか
しないと普通はこうなのかなあ。
とか 思っちゃいました。
水越ケイコがどこにどうやって出てたのかさっぱりわからず、そりゃもうキリンさん同様、記憶にあるのは田中星児との朝の番組です。
私は今回は、詩的な映画の中にある松たかこ家のリアルがすごく良かったんです。
もちろん突然 大型犬二頭(もはや頭)連れて来るとかがリアルかどうか別として。なんかホッとする感じが好きでした。
kossyさんへ、こちらこそいつもありがとうございます。
高校時代の文通の方に手紙を送られるのはどうでしょうか?
中々ご事情がおありになって難しいと思います。
文通素敵ですね。
terumin31さんへ、
福山雅治の髭がいまだに似合わなくて・・・
けっこう、色んな役をこなしているのだな~と感心します。
売れない小説家も似合ってました!
福山雅治のイメチェンにビックリしました。マチネ何とかのキザな福山よりはるかに良かったと思います。マチネは今風メールの行き違い、ラストレターは手書きのアナログ。老おじさんとしては手書きのアナログ手紙の方がしっくりきます❗️ とにかく出演者が豪華で見ていてウキウキしてきました❗️
yuriさん、コメントありがとうございます!
水越けいこさんもかつてはバンドを組んでました。
山梨県のアイドル的存在だったのですが、コンサートには行けずじまい。懐かしいです。
ただ、レコードは一枚だけ持ってました!アメリカのバンドTOTOをバックに歌ってる珍作なんですが、ボーカルだけ浮いていたけど可愛い歌い方だったのです。そのLPレコードは人に貸したまま戻ってきませんでした・・・
おー水越けいこさん!♪今度会う時は笑顔で~頭の上でclapしていたので脳内イメージではすらりと長身の方でしたが、背は高くないんですね。演じているキャラクターはなかなか良いですね。