「良い映画を観た。」ラストレター mrkc7さんの映画レビュー(感想・評価)
良い映画を観た。
登場人物が言って欲しいことを言ってくれる、言って欲しいことを超えることを言ってくれる映画。相変わらず子供を描くのが独特。世界観という言葉は好きではないが、岩井俊二の懐中の中で気持ち良く抱かれた様な心地良さがあった。矛盾やそんなうまくいかないだろうと思う点もあったがそんな事は些細なこと。神木隆之介は岩井映画が描く子供群像から浮いた感じがったが新しい味付けになった。
全てを語らない、想像の余地を残した奥行きのある、これこそ2時間のエンターテインメント、完璧な映画でした。現在の未咲を描かない、未咲と鏡史郎のやり取りは最小限だけど雰囲気が感じ取れるいい塩梅。にくい。
キャストについては森七菜は素晴らしく、蒼井優のような存在になるのではないだろうか。主演作が見てみたい。庵野秀明だけが疑問。それで減点(嘘)w
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mrkc7さんのコメント
2020年1月20日
最後にもう一つ。遺書の中身に涙が出ました。美咲が同じ小説の読者である鮎未に残したかったもの。まさかの最期の手紙に揺さぶられた。そしてそのラストレターが何か知らずに鏡史郎は帰るのだ。
じんわりとしみるラスト。虹の女神に近い感覚だが、説明が無い分、今作の方が遊びがあって良い。虹の女神が悪い訳では無い。