「未咲が阿藤と結婚した理由(原作読了から自己分析)」ラストレター あれっくすさんの映画レビュー(感想・評価)
未咲が阿藤と結婚した理由(原作読了から自己分析)
阿藤の独白。
「オレは何者かになりたかったんだな、きっと。けど、中卒の身じゃなかなか選択肢がねぇ。才能もなかった。コネもない。大学のキャンパスっていうやつに憧れてよ。学食の厨房で働いた。行きと帰りは学生と一緒さ。なんなんだ?こいつらは。なんの苦労もなくオレの行く手を遮って。そんな時にあいつに出会った。学食に現れる女子学生の中でもあいつはピカイチだった。よし、こいつを奪ってやろう。お前たちからこいつを奪ってやる。お前は単にあいつの隣りにいただけで俺はお前からあいつを奪ったつもりはないんだよ。オレはお前ら全員から未咲を奪ってやったんだ。わかったか、そんなちっぽけな男じゃないんだよオレは」(原作より)
阿藤の劣等感から生まれてくる野心や今まで出会ったことがない人間としての圧倒的なエネルギーに未咲は惹かれ、そして、結婚した。でも、阿藤は奪うことが目的だったから、未咲への愛はなかったんですよね。また、未咲も乙坂と付き合ったからこそ、阿藤という劇薬に魅了されたのでしょう。
映画ではなぜ結婚したのかまでは触れていなかったので、原作未読の方のアンサーになれば幸いです。
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ゴーゴさんのコメント
2020年1月23日
解説ありがとうございます。
原作未読ですが、豊川悦司さんの圧倒的な演技で阿藤の荒っぽい男らしさは伝わってきましたよ。未咲も、乙坂と付き合わなかったら、阿藤には惹かれなかったと思うんですよね。