劇場公開日 2020年2月7日

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「あえて厳しく」37セカンズ 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5あえて厳しく

2020年2月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

脳性麻痺でゴーストライターの障害者が独立志向を機に様々な体験をしていく話。

話の展開としては面白いのだが、演出的盛り方がいまいち好きになれない。障害者として踏み切れない大人の世界をイチから描こうとして、制作にあたり疑問に思う点はいくつかあった。

エロ出版会社の電話保留音、出会い系サイトでいかにもオタク男子登場、エロ雑誌だけならともかく生々しいアダルトグッズ表現(今ならネットで裏画像いくらでも観れるのに)。リハビリ施設内で電動車椅子ぶっ飛ばし逃走。
なんでこういう作品で派手に盛るかねぇ⁉️
現実味が無くなるのよ。
障害者モノを変に面白おかしく語る映画が最近多い。
障害者の盛らない日常が観たいのよ。(ラブホテル、新宿2丁目の様なスナックは分かる。)

後半は感動的だが、「前半の母親投げ出してまでも彼女の独立志向物語はどこ行った?」感があり、実在の姉妹が演じようが何だろうが私には重くのしかからなかった。

障害者成長物語なら後半話飛びすぎだし、後半こんな形で感動させたいなら前半の盛り日常演出が活きていないし、う〜ん。「映画の着地点を気にしすぎたのでは?」と思えてしまう映画でした。

作品を絶賛している方々すまぬ。
これなら映画ならではの風情がある「ジョゼと虎と魚たち」の方が私は好きだ。

巫女雷男