「強く優しく温かい」37セカンズ yamaさんの映画レビュー(感想・評価)
強く優しく温かい
世間の障害者に対する風当たりがリアル。
みんな心のどこかで罪悪感を抱きながら、それでも結局は冷たくあたる。
自分が障害者から搾取して生きていても、その場だけの優しい態度でだまして、少し心が痛んでも、
たぶん次の日には忘れる。
最初、包み隠さないそのリアルな表現に、心が痛みました。
複雑な思いを抱きながら悩みながらも優しく純粋に生きている主人公。
小さなきっかけで人生を変える大きな一歩を踏み出すことになります。
こんな世界でも、ここまで優しく強く温かい人たちがいるのだと、中盤あたりから涙が止まりません。
よくあるお涙頂戴系の映画ではないです。
障害者というものを壁にして立ち止まっていたのは彼女自身だったのでしょう。母親もきっとそうでしょう。
明るく強く優しく温かい物語。
ユマはこれから強く美しい女性になっていくのでしょう。
本当に脳性麻痺の佳山明さんが
等身大で主人公を演じていました。
女優さんではないということで、演技はやはり少し未熟なようには感じましたが、周りの俳優さんたちの演技力でうまくフォローされ、気になりません。
逆に自然に思えました。
きっとユマは、佳山明さん自身なのだと思います。
本当に、近年稀に見る素晴らしい映画でした。
見て絶対に損はしません。生き方が変わるかもしれない。
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