「開幕」スパイダーマン ファー・フロム・ホーム U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
開幕
チームの期待を一身に背負い、次なるエースがマウンドに上がった。
そんな感じの作品だった。
面白いなぁと思うのは、主人公は成長途中。人間的にもヒーロー的にも。
迷って悩んで、間違いを繰り返し、一つ一つ成長していく過程が観れる。
類稀なるその才能をこれから開花させていくであろう期待感に胸が膨らむ。
アベンジャーっていうチームは存在してると思うのだけど、次世代のアベンジャーズの成り立ちを見せてもらえるのかなと期待してしまう。
スタークとは別のリーダー像が出来上がるのだろうか、彼が成長していく姿を今後も観ていきたいと願う。
最早、アクションは全てCGで、それを隠そうともしとないのだけど、今回の敵もヤバかった。というか…着眼点が面白い。
科学を駆使し幻影を創り出す。
視覚のみに訴える幻影の底知れなさにたじろぎはするのだが、ヒーロー達からしてみたら"子供騙し"とも思える能力ではあり、よくよく考えたら見劣りはする。
ただ、その効果となると驚異ではあるので、データを持ち去った技術者の今後が気にかかる。
全体的にポップな感じが強く、青春ドラマが並行して楽しめるのも嬉しい。あんな大災害の渦中で告白ってのもバカげてはいるんだけれど、なんだろ…やっぱりキュンとする。
微笑ましいのだ。
傷だらけで世界を救うべく闘うヒーローが、彼女の一言に一喜一憂し、戸惑いながらキスする幼さとのギャップがいい。
マニアな方たちは色々と思うところがあるとは思うが、俺はやっぱりこのキュートでどこか頼りないスパイダーマンを支持したい。
続編も気になるところ。
これからどんな展開を見せてくれるのやら…劇場が明るくなるまで席を立たない事をお勧めする。
共感ありがとうございます。
本作、サムライミ版に回帰したような、等身大の悩めるスパイダーマン像を観ることができて嬉しかったです。
ではまた共感作で。
-以上-