「本筋」ターミネーター ニュー・フェイト U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
本筋
映像が凄かった。
のっけから始まる乱暴なカーチェイスが、この作品の何たるかを物語っているかのようだ。
スマートな感じは一切なく、純然たる力が破壊を伴って押し寄せてくる。
今作が出てきた事によって今までのターミネーターの立ち位置が把握できたような感じ。いわゆる整合性のようなものは元々なくて、パラレルワールドの1つって事なのだと思った。
時間軸がズレてるというか、可能性の中の1つをアレコレと作ってたのだなぁと。
本作はそんな亜流とは別に、元々の時間軸に沿った作品なのだとか。
…ほぉー、そんな事が。
なるほどアクションも映像表現も進化してる。そして、ハンターであるターミネーターの凶暴さも戻ってきたみたいだ。
毎回バージョンアップするターミネーターは、今回こそが最強と思える性能だった。
本作のカメラワークと編集はとてもスピーディーで楽しい。
アグレッシブな敵だと観てるこちらもワクワクするってもんだ。
後はもう好みなのだけれど…初期型のシュワちゃんが、改心というか感情を理解していた。
結婚して子供がいるのだ。
良いパパでいる状況が良く分からない。
色々説明されてたように思うのだが、どおにもピンと来なかった。
大量に殺人と破壊行為に明け暮れた犯人が、罪を償うわけでもなく、平和と平穏の中にいる。おまけに未来からの脅威を排除する為に、サラを動かしていたようで…サラにしてみたら怒髪天をつく程のシチュエーションだった。
最終的には、自らを犠牲にして敵を倒す。
そん時のサラの表情は、やはり複雑なものだった。
もう、サラ・コナーはこの人以外やっちゃいけないと思うほどハマる。
今作も絶大な説得力をまとって佇んでた。
なにやら、続編のような匂いもしつつ、パラレルワールドを持ち出したら完結する事なんてないなと、永遠と続くワンパターンな展開に辟易するものの、また、見ちゃうんだろうなぁ。
アクションは大掛かりなものが目立ったなあ。プロデューサーの嗜好でもあるのだろうな。