「SNS時代の事件」search サーチ yamappleさんの映画レビュー(感想・評価)
SNS時代の事件
普段の生活導線からは思い当たらない人との接点ができるSNS時代ならではの作品。パソコン上のやりとりが中心のストーリー展開だが、とてもリアルだし、わかりやすいし、恐ろしさも感じる。
マーゴットと父親のデビッドは、母親が死んでから少しぎこちない関係になっていた。やりとりも基本はメッセンジャーが中心。
そんな中で忽然とマーゴットは姿を消し、エンジニアでもあるデビッドは必死に娘の人間関係を知るためにFacebook, Tumbler, 動画配信サイトなどを調べて怪しい相手を探していく。
ほぼパソコン上のやりとりや検索の中で出てくる情報をベースに話が進んでいくのだが、調べ方や出てくる情報の探り方がめちゃくちゃリアル。自分のことを誰かが調べようとしたら、こんな簡単に居場所や電話番号までバレるのか…と恐怖感さえも覚えるようなステップだった。
他にも、普段はマーゴットとはただの知り合い程度と話していた人たちが、ニュースになった途端に仲良かったフリをする姿も今時っぽい。人からの承認欲求で、有名になった何かに便乗する姿はよく目にする。
一方で事件の犯人も調べ方も、オンライン上に残った情報が証拠となるストーリーだし、いまや自分の痕跡をオンラインから消すのは非常に難しいと思ったし、これくらいリテラシーが高くないと犯罪の特定も困難だと感じた。
しかし、最後の真犯人は許せないなあ。自分の子供の未来と他人の命を天秤にかけて行ったとはいえ、絶対にやってほしくなかった相手でもある。
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