「なんてアイロニカルなのだろう」search サーチ せっちゃそさんの映画レビュー(感想・評価)
なんてアイロニカルなのだろう
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正直設定のアイディア一発勝負な作品なんでしょ?と思っていたんですけど、まぁ想像以上にサスペンスしてて面白かったです。
この作品は物語の展開はもちろんなんですが、現代社会に対する皮肉と問題の叩きつけ方が見事。どこか観ていて気持ちよさを覚えました。
SNSの普及でボーダーレスで他者と繋がれる利便性を得たけど、その代償として人々はその利便性に乗っかり簡単なやりとりに終始して、内面的なやりとりについては希薄になってきている、、なんてことを上手く話に乗っけてきましたね。
その対義で、この事件を解決するキーファクターはすべて電話だったり直接会ったりといわゆる"対話"によるものなんですよね。この対比、なるほどと思いました。
あと、事件の犯人は捉え方によってはいくらでも作れてしまう怖さも訴えてきてたような気がします。序盤に出てきた事件の解決率の数値は本当にリアルなのか?と投げかけてきてるかのように。
ケチを付けるなら序盤の元受刑者?を支援のくだりで「こいつ怪しいやんけ」って思えてしまうとこでしょうか。。
最近あまりなかった完成度の高いサスペンスだと思います。良作です。
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