「"This is my country. This is my h...」ナイチンゲール とーりさんの映画レビュー(感想・評価)
"This is my country. This is my h...
"This is my country. This is my home." 《男》何もかも奪う白人 --- クレア × ビリー = 人としての尊厳を踏みにじられまるで他人の所有物のように扱われてきた二人が体現・直面する女性軽視 × 人種差別など様々なテーマを内包した、残酷なリベンジスリラー。そして、それでも森林の奥に迷い消えることのなかった人間性の尊さ --- 最初の方と復讐を誓ってからでは主演アイスリング・フランシオンの顔がガラリと変わる、そんな彼女の熱演は必見。ただ、それほどまでに深いがため、監督脚本ジェニファー・ケントも安易な選択をする事なく、語弊を恐れずに言えばクレアの言動を腹立たしく感じることもあった...が、それらが彼女の人間らしさを見事に肉付けしていたと思う。そして彼女の標的の総本山である中尉役サム・クラフリンはイケメンながら例えば『ライオット・クラブ』のように実に不愉快腹立たしいキャラクターを演じている。が、個人的には"ボーイ" = 案内人役バイカリ・ガナンバルのキャラクターが素晴らしかった。決して万人受けするような作品ではないが、だからこそ意味意義があるし、怒りや暴力といった負の原動力から生まれ得る同情、愛、優しさをもの凄い力強さで紡いでいる異色の戦争映画と言えそう。
今年有料鑑賞22本目
コメントする