「民族間や他人との見えない壁を痛く感じさせる作品。」ROMA ローマ コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)
民族間や他人との見えない壁を痛く感じさせる作品。
内容は、アルフォンソ・キュアロン監督の幼い時の回想録を映像化。監督自身の切り取った少年時代1970〜1971年を再構成した作品。主に召使い女性クレオ・グティエレスを主人公とし当時のメキシコを感じさせる繊細で臭いまで伝わって来そうな迫力ある激しくも静かな作品。印象的な言葉は『ミドルネームも歳や年齢も知らない。関係は、雇用主よ。』作品終盤に起こる破水と出血で緊急に病院に行くが受付でお婆ちゃんが話す言葉。召使い感が半端なく大切に扱ってもらってる様で、全然違うことが分かり寂しく感じました。印象的場面は、その後の病院で死産した時に対する寂しそうな主人公の顔と安堵や後悔にも似た表情が印象的でした。観てるこちらまで胸に詰まる。その後に『欲しくなかったの…』の言葉には、裏腹に元気に産まれて欲しかった様な気持ちが見え隠れして何とも言えませんでした。全体的に凄いエキストラの数と構図、シネマスコープの表現はテレビで観た事を後悔しました。監督の少年時代を違った角度で覗き見る事の出来る面白い作品だと思いますが、前半はあまりに単調なので挫折する人は多いと感じました。最後にギリシャのローマではなく、メキシコシティー郊外のコロニア・ローマが舞台だったと観終わってから合致したのが一番スッキリしたという情けない自分自身の観点です。
コメントありがとうございます。名作と謳われる作品には、何とも言えない中毒性があり惹きつけられます。確かに表情の機微が伝わる情緒的な面白い作品だと自分も感じます。
これも観る度に新しい発見がある作品ですよね。^ ^一度では全てを理解出来ない奥深さがあります。
再上映してほしいですね。
白黒って本当に表情の機微がよく出ますよね。不思議です。
自分にとっては人生でも一番の洋画となりました。これも、恵まれた劇場で見れたおかげだと思います。
感動して、渋谷のアップリンクという劇場で見た時には、あまりに音響等のレベルが最初に見た時と違いすぎて、最初の感動の10分の1位の感じでした。当たり前ですが、映像や音響の設備は大事ですね。(あと、その時1回しかないという唯一感)
最近の作品でも「トップガン・マーヴェリック」「RRR」「アバター3D
リマスター」等は劇場で見たからこその感動だったと思います。
再上映あるといいですね。