「水、そして羊水、波」ROMA ローマ フレンチカンカンさんの映画レビュー(感想・評価)
水、そして羊水、波
床をこするような音と共に泡立つ水が石畳の上を流れゴボゴボと吸い込まれるタイトルバック。底通しているのは水、そして羊水、波。
公衆トイレかと思われたのはエントランス兼車庫で、ウンチを撒き散らす飼犬の持ち場でもあり、そこへ肩怒らせた高級車が無理矢理入庫してくる。
怒鳴られながらも虐待を受けるわけでもなく、メキシコ上流家庭の子供達に親しまれるメイドの日常がうねる様に流れ、モノクロの抑制した画面が、観る者を息の詰まる様なクライマックスに押し流して行く。
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