愛しのデコトラ天使のレビュー・感想・評価
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『弓月光』風ハートウォーム
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監督初デビューとのこと。それにしてもルーキーにしては手堅く纏めており、その器用さは評価に値すると思う。ストーリーとしてはそこそこギャグもいれつつ、しかし切なさと、いわゆるガテン系のバイオレンスティックも織込みながら、最後はハッピーエンドで終わらせる、観ていて多分一番安心できる出来映えになっているのではないだろうか。もう少し、演出に凝っていればもっと面白味が増すかとも思う。主人公の男の口癖の『国立大卒』を最後迄台詞に拗り込むとか、スナックママの自慰行為が激しくて、入口ドアに掛かっている閉店マークが裏返って、何も知らない客が入店してしまって・・・とか、トラック内の性行為のリズムとエグゾーストノイズの絡みも、折角のメタファーなのだから、もっとオーバーに効かせれば盛り上がりも演出し切ることができたのではないだろうか。そんな風に、アイデアも出てくるような素材を演出しているところも秀逸な作品である。上映後のアフタートークで、シリーズ化したいとのことなのだが、確かに次のプロットも容易に浮かび上がりそうな内容だから、それこそ『寅さん』的な作品を期待したい。
主役の女の子以外の女優の演技力の高さは流石、舞台俳優ならではであろう。ピンク映画での女優の棲み分けっていうものを改めて考えさせられた。
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