「マインドコントロールの恐ろしさを感じます。」プリズン・ランペイジ よしさんの映画レビュー(感想・評価)
マインドコントロールの恐ろしさを感じます。
脱獄したギャングとその友人。脱獄を手助けしたギャングの3人の息子たち。彼等は逃亡先としてメキシコを目指しますが、その際に通りがかりの市民を虐殺して行く・・・と言うストーリー。
実話をベースにした物語。正直、ここまで精神的に厳しい映画は滅多にないように思います。映画制作としては成功したと言うことなのでしょうが、落ち込みます。
命乞いをし、恐怖に慄く市民を躊躇なく撃ち殺すシーンは、リアルで救いがありません。
父親であるギャングの所業をみて、3人兄弟・・・特に長男が苦しみます。母親に聞いていた父親像との乖離があったのでしょう。良心の呵責と父親に対する恐怖で苦しみ悶えます。
父親は「家族の絆」を声高に叫びながら、子供たちをマインドコントロール下に置きます。
今の日本でも時々見られるマインドコントロールされた事件を思い起こされ、暗澹たる気持ちになります。いや、事件に限りません。戦時下の日本だって「天皇陛下の為に」の言葉が声高に叫ばれ神聖しされ、国民はマインドコントロールされていきました。そんなことも思い起こされ、とても重く暗い気持ちになる、そんな映画でした。
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