「落としどころはまぁまぁ・・・・」アルキメデスの大戦 kita-kituneさんの映画レビュー(感想・評価)
落としどころはまぁまぁ・・・・
原作既読
相変わらず重量感がない戦闘シーンに思うが・・・
映像は悪くないのだが、演出の仕方に進歩がないような。
「男たちのYAMATO」をしのぐ映像にも思えるのに。
プライベートライアンのように、とことんグロく、大和沈没の過程を堪能させてもらえれば、星5つだったか・・・
原作が劇画(漫画)だからしょうがないが、本編もやや軽い。
よくありがちな、NHKスペシャル的演出は脱却できないものか。
最初と最後は映画館で見る価値はあろうかと思うが、後はTVでもOK。
内容のわりに尺が長い。
最後、櫂がタッチしてあの出来になるのは不思議。
装甲の薄い副砲塔が主砲塔の背後にある愚は許さないだろう。
涙を流している場合ではないゾ、と。
(史実だからしょうがないのだが)
落としどころとしては、良かったように思う。
ただ、戦後の価値観で演出されているのが鼻につく(原作も同じ?)。
俳優陣は頑張ったと思うが、一部演出過多と言うべきか?
現代人のリアクションのように思えたりもする部分あり。
そもそも空母か戦艦かと言う議論が「?」。
技術(造船)屋が出てきて云々じゃなく、戦略的な話は用兵で議論すべきと思うが、今日的公共事業予算のように経済比較?
戦略がなさすぎる・・・・
海軍も空母を軽視していたわけではなく、あれこれ策を練っていたはず。また、大和は秘匿されていたので全国区的な知名度はなく、戦時中は象徴になりえない。
技術屋の話なら、とことん技術屋的話に振ってくれればいいのに、お定まりの体育会系な演出は退屈。
邦画にロクな戦争映画はないので、期待するほどのこともなし。
リアルタイムな戦闘区域にカタリナ飛行艇での救助は史実なのか?疑問に残るが、米軍はちゃんと救助しているよとする記号?