「真実ではない、自伝「真実」」真実 クララさんの映画レビュー(感想・評価)
真実ではない、自伝「真実」
国際色豊かな豪華キャストで、撮影現場はフランスパリ。
大女優の母ファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)が自伝を出版。これを機に久々に実家を訪れた娘リュミール(ジュリエット・ビノシュ)とその家族。娘リュミールは「この本は真実ではない」と憤慨し、母ファビエンヌは「真実なんて退屈」と飄々と言い、母娘の関係が悪化し、そして母娘の複雑な関係が浮き彫りに・・・是枝監督のフランスヒューマンドラマ。
フランスの大女優ファビエンヌという役がカトリーヌ・ドヌーブにドンピシャのはまり役。
娘リュミール役のジュリエットビノシュは
、幼い子がいるような感じではなく、老けて見えてしまい、どうも母娘という感じではなく、最後まで違和感が残ってしまった。
ただ、気になることが・・・
劇中のファビエンヌ新作映画の撮影の内容で
、不治の病のため、宇宙の違う星で暮らす母と、7年に一度?娘と会えるというような話で、母は全く年を取らないがその娘はどんどん成長して、何十年後(娘80歳ぐらい?)頃には、老婆となった娘と、若いまま(20台?)の母となり、老いを哀しむ娘と慰める母・・・というようなSFで不思議なストーリーでした。これ、ちゃんと見てみたい!
家族にこだわり、人情、人間の増悪を柔らかく表現できる是枝監督の手腕は素晴らしい。
でも、やはり、日本人の方が味がでる、今後は日本での作品に期待。
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ラムさんのコメント
2019年10月28日
映画の中で劇中劇として出てくるこのお話は、中国人SF作家ケン・リュウの「母の記憶に」という短編です。
翻訳も文庫で読めます。(ハヤカワ文庫)興味のある人は是非ご一読を!