劇場公開日 2019年6月7日

「アニメーションの映像追究に終着駅はなさそう」海獣の子供 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0アニメーションの映像追究に終着駅はなさそう

2019年6月24日
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鑑賞方法:映画館

奇才五十嵐大介の絵柄を損なうことなく、手描き感たっぷりの人物・背景が流麗に躍動する映像がみごとな作品だ。
何より、あの「線」の描写が、奇っ怪で美しい。
一方、魚たちがCG感丸出しだったのがちょっと残念。

坂道を駆け降りる主人公を正面から描いた映像、
雨の中を自転車で疾走する主人公を雨水が包み込んでいく映像、
など、序盤で強烈なテクニックのアピール。
そして、主人公が海中の世界を体験する中盤以降、恐怖とファンタジーのイメージがめくるめく映像で押し寄せ、圧倒される。

ストーリーはというと、正直ついていけなかった。
原作未読なもので、深く知りたければ原作を読むべきですね。
この映画は、絶対的に「映像」なのだ。
意味不明で思わせ振りな台詞が多くても気にしない。
只々、映像を堪能。

主人公琉花役の芦田愛菜は、子役で培った少し大袈裟な演技癖がアニメーションのアテレコには有効に作用したようだ。
声優に転向しても充分通用するぞ、なんて。
他にも役者たちが声を担当していたが、本当は顔が思い浮かばない人の方がいいとは思う。
蒼井優の上手さは「鉄コン筋クリート」で立証済みだし、吾郎ちゃんは意外と上手で顔は浮かばなかったので、本作のキャスティングは悪くなかったのでしょう。

kazz
寝落ちマン(次男)さんのコメント
2019年6月24日

五十嵐さんという漫画家さんなんですね。知らない人でした。色々アピられ倒されましたね。前情報一切無しだったので誰の顔も思い浮かびませんでした。後からへ〜😮って。

寝落ちマン(次男)