劇場公開日 2019年6月7日

「圧巻のアニメーションには一見の価値あり。」海獣の子供 lilyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0圧巻のアニメーションには一見の価値あり。

2019年6月7日
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原作未読、ネタバレなしの完全初見

全編通してクオリティ高い作画を維持していたのは流石の一言につきる

キャラクターの走る、泳ぐ、物を触るといった細かな動作や仕草などの派手なエフェクトよるごまかしのきかない難しいモーション作画の数々、後半の台詞なしで描かれる生物の発生と天地創造をモチーフとした長回しシーンは息を飲むほどであった。

加えて劇伴も作画、内容にとてもマッチしており映像作品としての本作は今年放映された他のアニメ作品の中でも上位に入る出来なのではと感じた。

ただ映像作品として上位でも脚本、演出、声優の演技などを加えたアニメーション作品として総合力はいまひとつという印象を受けた。

その難解なストーリーを2時間弱という限られた尺のなかで言葉で全て説明するのではなく場面ごとの演出やキャラの表情、声による演技で伝えようとしたことで更に難解さが際立ってしまったように感じた。
加えて場面展開のぶつ切り感、ストーリーの前後のわかりづらさ、主役3人の持つキャラクターとしての哲学、バックストーリーの説明不足がさらに拍車をかけてるように思う。

赤こまいぬ